映画のこと

『オデッセイ』を観ながら、私はマンガ『宇宙兄弟』、向井万起男さんの『君について行こう』、NHKのドキュメンタリー、中でも『コズミックフロント』を何度も思い出していた。彼らはいつも好奇心に満ちていて、考えることを止めないし、とにかく行動してみる…

『オデッセイ』を観に行った。 前評判を聞いていたし、何となくあらすじは知っていた。火星に取り残された主人公が脱出するまでジャガイモを育てたりして何とかしのぐということ。緊迫感のあるシーンでも息詰まる感じが少ないこと。ディスコミュージックがた…

初めての、息子からのリクエストによる映画を観に行った。『ピクセルズ』である。 映画館での宣伝で、興味を持ったらしい。 40代の私たちが小中学生くらいの子供だった頃、ボードゲームではないテレビゲームが流行った。最初に私が目にしたのは、従妹家族…

『インサイド・ヘッド』を観に行った。主人公は女の子だし、そろそろアニメーションも息子には幼く感じて嫌がるかなと思ったが、楽しみにしてくれていた。 感情についての話なので、心理学的にも、思春期を迎えた息子の感情に訴えかけてくれるかなと期待して…

『はじまりのうた』を観ていて、『モテキ』を少し思い出した。最後の自転車のシーンでもちょっと。でも、一番感じたことは、音楽などの文化について、気が合う人と付き合うことになれば、楽しいなということだ。そこも『モテキ』を連想した。 そんな私も、夫…

映画館やビデオで、最初から最後までちゃんと観た映画って、全部ではなくてもほとんどどれも好きになる。ビデオで夫好みの映画を観ても、すぐ入り込んでしまうので、私はいちいち感動する。 今回『はじまりのうた』を観たが、最近観た映画の中で一番好きと言…

ピクサーの『ベイマックス』を観に行った。 サンフラントウキョウという、あからさまにサンフランシスコと東京を合体させたような都市での出来事なのだが、映画の宣伝を見た時から、可愛いキャラクターとコミカルな感じに「これ観に行きたいね」と、家族で話…

『フットルース』を何十年ぶりかに観てみると、田舎町に引っ越してきた都会っ子という設定についても、今回は強く印象に残った。 正直私は都会っ子である。宝塚というのんびりした街で生まれたものの、大阪と神戸という大都市にはさまれ、電車で気軽に遊びに…

『フットルース』を、この歳になって、また観ることになるとは思わなかった。 初めて観たのは、映画館ではなく、数年経ってビデオを借りた時だった。中学三年生の頃だったと思う。音楽がとても気に入り、サウンドトラックを買った。当時、好きな曲を口ずさみ…

親の将来への期待というのは、いかにもどの国にもあることで、しかも貧富の差を問わずどの世界でも共通する問題であると思われる。自分の子供がどんな子であれ、親は親の都合でその子の将来を決めるべきではないと思っている。昔観た映画『いまを生きる』で…

インド映画に対する印象と言えば、「大勢で踊る」。 『踊るマハラジャ』が有名になり、私は観ていないのだが、それを観た友人たちは、一様に「笑えた」「面白かった」と言った。その時は特に観たいという気持ちが起こらず、その後のインド映画も「踊る」こと…

主人公が、アメリカ歴代大統領の執事をしている間に、歴史は、大きく変わっていく。 執事らしき仕事を初めて教わったのは、父親を殺された、主人公である子供を、気の毒に思ってか、そこの家のおばあさんが、綿摘みの仕事から家の中の手伝いをさせたことに始…

『大統領の執事の涙』を観ました。 アメリカの大統領、アイゼンハワーからレーガンまでの執事を務めた、実在の黒人をモデルにした話である。事実とは幾らか異なっているようだが、黒人社会というものを、改めて考えた。 アメリカに住んでいた時に、自分もア…

この映画では、やはり歌を歌うシーンについて書いておきたい。 主役である長女エルサを松たか子。彼女の曲を以前聴いたことがあるが、音程をきちんと取れる人なのだなという印象程度だった。しかし、今回聴いてみると、日本人特有の声の細い感じがあるが、発…

『アナと雪の女王』を観ながら、マーガレット・マーヒーが書いた『足音がやってくる』(岩波書店)という本を思い出した。その中で、‘魔法’は、「あなたの心の中の金色の部分」とされる。キラキラ輝く金色の部分。それが個性であると私は解釈した。そこを抑圧…

話題になった『アナと雪の女王』を家族で観た。 女の子が主人公だから、息子が気持ちを入れにくいのではと心配したが、何のことはない、周りの男の人やトナカイ、雪だるまのキャラクターに気持ちが入ったようで、クライマックスでは「頑張れ!」とか言いなが…

『喜びを歌に替えて』を観た。 最後の場面は、一般的な意見と共に、他にも色々な見方ができるといった意見もあり、私も自分の見方、他人の見方を知りつつ、どちらにしても、それに関して論じることができる、ということ自体が、映画の面白さを表しているので…

今回の『シュガーラッシュ』という映画。 息子、小学校5年生。さすがに、静かに、言葉も出さずに観ることができていた。私も内容が面白くて、早々と映画に入り込んだ。 最初に出てきた悲しいシーンで、息子が目を拭いている。次にちょっとした意地悪をされて…

映画館でどう振る舞うかというのは、日本は割と厳しいですよね。 映画は、極力、静かに観るのがマナー、っていう。私はそれに対してのしつけは、最低限。食べ物の紙をバリバリ言わせたり、静かなシーンでズズーッと飲み物すすったり、は、もちろん子供にも注…

『シュガーラッシュ』を観に行った。 そのディズニー映画を、最初は大して期待もしていなかった。子供と、久しぶりに、映画の楽しさを分かち合いたいなーと思ったので、楽しければ良いなと思っていた程度だ。 ゲームをやっていると、その多くは悪役がいて、…

『最強の二人』を観て、対比されていることが多いなと、後からじっくり考えてそう思った。富裕層と貧困層。白人と黒人。障害者と健常者。あらゆるものを超えて、二人の男性がお互いを理解し合っている。 実際にある話に基づいたもので、映画の最後に、実際の…

『最強の二人』という、フランスの映画を観た。 美容院で雑誌を読んでいる時に、そういう映画があるという記事を見つけた。夫に話したら、夫も、ツイッターで知っていたらしく、「観てみたい」と言った。 そして、偶然にも良い機会があり、観ることができた…

少し気持ちが荒れて、数日間一人になると涙が流れて仕方がなかった。夫や息子に元気な姿を見せられず、時々苛立って八つ当たりをし、迷惑をかけていることがわかったので、とうとう夫に打ち明けた。 「そんなこと考えていたらどこも行けないよ。」「考えすぎ…

でも、私の気持ちはそんなものではなかったのだ。 怖いね、だけではない心の底から湧いてくる恐怖が、ものすごかった。 その後、息子ができて、夫が何度か「いつか息子をニュージャージーに連れて行って、ニューヨークも歩きたいね」と言っても、私は返事を…

映画『ものすごくうるさくて ありえないほど近い』で、母と子の関係がまた興味深かった。 父親は、息子にとって一番の親友であったと思えるほどだったけれど、母親は、おそらく私もそうであるように、息子を抱えきれないと思っているのだろう。独特の距離感…

映画『ものすごくうるさくて ありえないほど近い』に話を戻そう。 奥さんは、別のビルから、その夫の電話を取り、最後となる会話を交わす。奥さんは、夫の「愛しているよ」を聞きつつも自分は何も言い返せない。最期みたいな、そんなこと言わないで、でも私…

幼少期の大事な時期をアメリカで過ごした私にとって、アメリカニュージャージーは特別な存在だ。夫と結婚し、今、息子を育てていて、自分が夫婦の関係、親子関係、家族関係、そして教育、に対する考え方の基盤が、アメリカでできたのだと思わせられる。帰国…

映画、『ものすごくうるさくて ありえないほど近い』を観て、11年ちょっと前の衝撃が自分にとっては、予想できなかった感情を呼び起こした。 映画の感想と共に、その当時の自分のことなど書いていきたい。 2001年は、私にとって、ずっと、良い年ではなかった…

先日、『ものすごくうるさくて ありえないほど近い』(incredibly loud and extremely close)を観た。 映画のコマーシャルをやっている時から、夫と話題になった。2001年の、アメリカでの同時多発テロ事件が、映画の内容の始まりになっている。その時、仕…

まだまだ幼い頃の恋愛を思い出し、でもその気持ちは鮮明で、ほろ苦い思いをしながら観つつ、今のダンナとの出会いにまで思いを馳せました。 ダンナと出会った頃、20代半ば。出会う男性、皆、恋愛の対象となり得るか、結婚の対象となり得るか、と思って接して…