子供のこと

息子がもう高校生だ。信じられない。 このエッセーを書き始めたのは、10年以上前だっただろうか。息子はまだ幼稚園生だった。ここで何度も書いているように、息子のやりにくさったらなかった。こんな子が、中学生になったらどうなるのか。常に不安だった。…

思春期に、ホルモンの激変により、自律神経がうまく調整できなくて、微熱が続く「起立性 障害」だという子供は割といるらしい。息子もその症状かと心配になったこともあったが、どうやらそうでもないようだ。夫の体質、「疲れがたまってくると微熱が下がらな…

小学5年生になって、息子は今までのことが信じられないくらい落ち着いていった。 可愛い少年そのものだった。子供ってこんなに素直で可愛いのかと、醍醐味を味わっていた。ようやく細かいしつけを始められるようになっていった。 それでも息子は「できない…

息子が家庭環境のせいで、泣き叫んでいたのか。厳しさが足りなかったのか。 どうしても私にはそうは思えない。私は厳しくしなくちゃというところでは、他の家庭よりむしろ厳しかったと思う。だけど常に愛情を口にし、息子も夫や私に目いっぱいの愛情をぶつけ…

しつけどころではない息子だったが、私がそういったことで甘やかしていたわけではない。ダメだということは理由を話して納得するまで何度も言い続けた。理由を話すと、納得してくれる息子なのだ。ただ、納得しても、なかなか行動に表れない。わざとやってい…

子供が泣くことで、親が周りの人目を気にするのは当たり前だと思う。だって世間は子供の泣き声に厳しいし、今でもそうだからだ。 だから、親は泣き止ませようと躍起になる。私はそういう親がいると「良いんだよ、子供が大泣きしたって。そんな時もあるよ」と…

息子のこだわりの強さはあらゆるところで表れた。 0歳代から人の好き嫌いもはっきりしていて、場所見知りも強かった。そして外に出たがるクセに、外では基本的に神経が緊張するようで、家に戻ると必ず大泣きをした。そういうのがない時は、だいたい外で一度…

時々、色々な所で、世の中の子供に対して批判的な文面を見る。だいたいが「しつけられていない子」とか「うるさい」とかで、そういった人に子供がいるとかいないとかは関係ないということを感じ、息が詰まるような気持ちになることがある。 私だって、うるさ…

息子の友達があんまりお行儀良いんで、感心することしきりである。 そのうち二人の世界を楽しんでもらおうと、私はさっさと二階に上がって自分の寝室で家事の雑用作業をしていた。するとしばらくして二人が上がってきて、息子が自分の部屋を案内している。 …

先日、息子の友達が遊びに来た。 幼稚園や小学生の頃、友達たちが遊びに来た時、基本的に放っていた。親同士の了解がなければwiiなどのゲームはしないことが約束だった。 だけど、もう中学生なので、好きにしたら良いと思っていた。でも相手の家に遊びに行っ…

自分が中学二年〜三年だった頃のことを振り返ってみる。 学校でもその頃は、クラス替えなどで友達が一時減り、減ってからなかなか増えなかった。家庭では孤立していたような気持ちになっていたけど、どちらかと言えば私が祖父母に苛立っていたように思う。そ…

何度も書いている息子の思春期について。 何度も「思春期に入ってきた」とか書いているが、いよいよ本格的である。もうなんかもう!!……どのように表現したら良いのかわからない私はここで具体的な言葉にすることによって、頭の中を整理し、気持ちを落ち着か…

息子が思春期に入った。その目安として、周りの目を気にするようになったことだと感じている。あんなに家にいる間中ずっと喋っていた息子が、黙っている時間が増えたし、イライラしている態度や表情もわかるようになった。 しかし先日、とうとう顔のことを聞…

中一だった息子にとって、歯のこととは言え私が手術して入院したことはショックだったようだ。毎日学校帰りにお見舞いに来て、自分のことを自分でするように頑張り、張りつめてクタクタになっていたようだった。 その直前の週は、9度超えの熱を出し、嘔吐し…

息子が中学二年生になり、少しずつ親離れをしていることを実感している。 何度も書いているが、反抗期は幼少期が一番激しくて、毎日怒鳴り合いの大ゲンカのようだった。それから少しずつ落ち着きはするが、それが終わったなあと感じることなく小学生になり、…

思春期は、心配事も尽きないし、親の修行の場でもあり、どうしてこうなっちゃったかなと自分の子育てを振り返る時でもある。 自分が厳しくし過ぎたのか、はたまた甘かったのか、息子を追い込んだのか、心配し過ぎか、はたまたほっちらかしてしまっていたのか…

中一の息子が思春期に入ったようだ(一年ほど前に書いたものです)。 「反抗期」と一色汰にされるが、あれこれと読んでみたり、自分でもよくよく考えてみると、反抗期と呼ぶものの実体が、実は思春期なのではないかと思い始めている。私なりというか、独自の見…

卒業式のことを書いた直後だが、今度は中学の入学式だ。 中学の制服は、イマドキ感の高いジャケットである。息子は着慣れないシャツを着て、ズボンを履き、ベルトをしめて、簡易のネクタイを付け、そしてまだまだ長すぎてチュニックみたいなほどの丈のジャケ…

卒業式前日。 息子は「やっぱり嫌なことあっても楽しかった」「まだ大人になりたくない」と言いながら泣き出した。正確に言えば、前「夜」である。いつもならとっくに布団に入っているような時間にいきなりそれが始まり、ええ〜もう寝てよ〜〜というタイミン…

とうとう息子が小学校を卒業した。 息子ももう中学生になる。びっくりだ。このエッセーを始めた頃は、まだしゃべるのもおぼつかない頃だった。 小学校六年間は思った以上に色々あった。私の帰国子女からくる辛さに、全然太刀打ちできなかった。でも、たくさ…

息子はもう中学生になるのに、脱ぎ散らかしちゃってもう。全然片づけないんだからもう。ちょこっとアドバイスするだけで怒るんだからもう。いつまでも世話が焼けることに猛烈に苛立ち叱ることもあるのだが、これもそのうち手が届かなくなる。息子の物を触っ…

いつの頃からか、息子は私と手をつながなくなった。そのうち横に並んで一緒に歩かなくなった。助手席もあまり座らなくなった。そして、今は前ほど喋らなくなった。こちらから抱き付いていったり手を広げて息子が飛び込んでくるのを待ったりするのも、そろそ…

さて、余裕で反抗期を迎えられると思っていた私が、息子のまだ差し掛かったばかりのちょっとした反抗期に少々うろたえている。 徐々にやってきているなあという雰囲気はあった。いや、なんなら息子が生まれてから12年ちょっと経つが、大半が反抗期であった。…

ある晩、寝ようとした時、息子の部屋の窓が開いていたことを思い出し、「入るよ」と声をかけて、息子の部屋に入った。 息子は何故か「やったー」と言って、窓を閉めている私に声をかけてきた。 何か話したかったんだな、と思い、耳を傾けると、 「ねえ、反抗…

さて、あとは息子の面白い癖である。 考え込む時の、片手で輪を作り口にあてるポーズは、物心つかないような幼い頃から変わらない。これは、夫にそっくりで「こんなものが遺伝するのか」と愕然とした覚えがある。 そして見ていてつい笑ってしまうのが、何か…

人間関係や、物事において好き嫌いがハッキリしているのは、夫にも私にも似てしまった。夫がどの程度ハッキリしているのかは実際のところわからず、男の人の人付き合いは、かなり個人差もあり、人とつるんでいるのが好きな人、人付き合いが苦手な人、苦手で…

物を落としたり失くしたりは、私に似てしまった。もっと言えば、私の父親から来ているものだと言える。父は、結構大事な物を失くしたり落としたりしては、母に呆れられていた。これが私にも言える。私は大事な物も時には失くすが父親よりは少ないと勝手に自…

性格は、私より繊細なところも多いし、無頓着なところもあるので、似ていると思う部分は少ないが、物事の捉え方は似ていると思うこともある。 フザけて爆笑したり、それがエスカレートして悪ふざけになってしまったりすることもあるし、不謹慎なところで二人…

すっかり大きくなってきた息子は、最近自分のことをネタに何かを書かれるのをいやがる。このエッセーを読んでいるわけではないのだが、あるサイトに時々、息子の面白いことを書いて載ることがあった。しかし最近はおかしなことを言った後「これ、載せないで…

ついこの前まで、息子は、夫と一つの布団で寝て、夫が出張中は私に甘えていた。昨年までは寒いと、すぐ人の布団にもぐりこんできていた。 赤ん坊の頃は、一緒に寝ると、押しつぶしそうで、なかなか寝た心地がしなかったが、段々慣れていき、慣れと、子供が大…