性格は、私より繊細なところも多いし、無頓着なところもあるので、似ていると思う部分は少ないが、物事の捉え方は似ていると思うこともある。
 フザけて爆笑したり、それがエスカレートして悪ふざけになってしまったりすることもあるし、不謹慎なところで二人して笑いが止まらなくなる時もある。そういった場面で声を殺していると、二人して息苦しくなることがある。私なんかはもう大人なのにと、自分でちょっと困ることさえある。これは母に似てしまった部分で、母と私は結構不謹慎なことでも可笑しく感じると、笑ってしまう。母に「笑ったら失礼だよ」とか言いながら笑いが止まらなかったことが多々ある。ブラックユーモアが好きな悪い部分かもしれない。なので、笑い上戸は多分私の母や私に似てしまった。悪くはないが、ちょっと不謹慎な場面もあるので、息子にも是非気を付けていただきたい。
 ただ、お笑い好きなのは、夫も私の育った家庭でもそうなので、どちらがどうかはわからないが、もしかしたら二人のお笑い好き成分が足されてしまったかもしれない。ウチは何も英才教育などしていなかったつもりだが、友人に「○○君(息子の名前)は、お笑いは英才教育を受けて育ってるんやね」と言われたことがある。あまり誇らしいことではないのかもしれない。誇らしいことではないのかもしれないが、面白いと思う部分が似ていると、一緒に笑えて楽しい。何が面白いかは人それぞれだと思うが、そういう時に「ここがどう面白い」と話しているのはなかなか知的な作業だと思う。人に対しての価値観も話し合える。言葉の使い方も息子は結構絶妙で、お笑い芸人が使っているフレーズを、ここぞという時に使ってくれる。不意に使われるので、こちらが落ち込みそうな時や困っている時など、気持ちがほぐれる。言葉のニュアンスがわかるんだなと思う。お笑い好きの血が受け継がれたのか、親が二人ともお笑い好きだから影響を受けざるを得ないのかわからないけど、思春期の難しい時期に入りつつある今、お笑いはかなり親子関係を円滑にしてくれていると言える。
 お笑いに関してつい長くなってしまった。
 言葉遣いに関しては、夫に似たと思う。お父さんが使う言葉がカッコ良いと思っているフシもあるが、なかなか良いタイミングで使ってくれるので、言葉の使いまわしはなかなかのもの。ニュアンスにも細かいので、文もなかなか上手になってきたとは思うがそのくせ、国語の問題はあまり得意ではない。漢字の覚え方もいい加減。夫もそんなに難しいことができるくせにその漢字はうろ覚え?って驚くことがあるので、漢字に無頓着なのは夫に似た。夫に言わせたら「ここ(息子の字)までひどくない」のかもしれないけど。でも漢字をむちゃくちゃ嫌がっていた息子も、しないといけない、自分の目標のためには漢字も勉強しなくてはいけない時期になり、時々キーってなりながらも仕方なく勉強している。やっぱり慣れとはすごいもので、段々字が整ってきた。担任の先生がやたらに「字を上手に書けるようになることを身につけるには、3〜4年生のうちですよ!今が最後のチャンスですから!!」とうるさく言って、母子共にストレスに感じていた数年前は何だったのだ。