すっかり大きくなってきた息子は、最近自分のことをネタに何かを書かれるのをいやがる。このエッセーを読んでいるわけではないのだが、あるサイトに時々、息子の面白いことを書いて載ることがあった。しかし最近はおかしなことを言った後「これ、載せないでよ」と、段々注意してくるようになった。よって、息子の笑える失敗談や言い間違いが軽々しく書けなくなってきた。
 今回は、息子だけでなく、私のことも含め、親子の似た部分について、楽しみながら書いていきたい。
 息子は、生まれたその瞬間から肩幅が広かった。産道を通って生まれ落ちるその時に、助産師さんに「もうちょっと!あああ……肩が……!!(ひっかかっている)」と言われたので、死に物狂いで息子を産みながら、ぼんやり夫の肩幅のことを考えていた。「そうか。あの肩幅は後天的に作り上げられたものでなく、生まれつきだったのか」と。そんなわけで、息子の肩幅は、夫似なのである。
 顔の輪郭は明らかに夫に似ている。なんなら夫の母親に似ている。特におでこからあごのライン。しかし、この前、息子の写真を見た時に、夫の父親に似ていると思われる夫の弟にソックリでひっくり返りそうになった。
 目は基本的に私に似ているはずなのだが、ちょっと伏し目になった時に、夫にそっくりである。目とまゆ毛の空間というのか、その配置のバランスが夫にそっくりだと思う。目の表情など、笑った時の目は私の笑った目にそっくりである。どっちなんだい。私の目にそっくりと思いつつ、私より息子の目の方がでかい。二重のシワもくっきりである。私はちょっと奥二重気味だった。鼻は私と似て低めだが、写真で見たら、夫の弟に似ている気もしてきて、よくわからない。眉毛は断然夫に似ている。濃さは夫の弟か私なのだが、形が夫そっくり。しかも夫と左右対称なのが不思議だ。何故同じじゃなく、対称なのだろう。
 外見のことはまだまだこれからも変わっていったりするので、何とも言えない、わからないが、夫や私よりは背が高くなるかなあ。
 笑い声は、夫と似ている。夫の父親とも似ている。声の太さとか。体格が夫と似ているから、胴鳴りが同じ感じなのだろうか。
 それより内面とか癖とか好みの方が、見ていて面白い。おにぎり選びをする時だけでなく、時々レストランのメニューがまったくかぶることがあって、これだけ子供のころの私と好き嫌いが違っても、かぶることがあるんだと、少しは親子らしいところもあるんだなと内心微笑ましく思ってしまう。息子はとにかく、食べ物の好き嫌いが少ない。私は好き嫌いがすごく多かったので、そういうのが子供なのだと思っていたら、私の兄が何でも食べる子だったらしい。野菜も魚も。けど、息子は甘い物も好き。お菓子と言ったら甘い物の方を選ぶ。特にふわっふわの甘いのが好きらしい。でもうまい棒も好きだったりする。私はお菓子と言ったらスナック菓子の方である。甘い物よりしょっぱい物が好き。夫と似ていると思えば私に似ていると思うと違ったり。食の好みはまったく読めないが、時々「親子だな」と思う瞬間があると面白い。