何度も書いている息子の思春期について。
 何度も「思春期に入ってきた」とか書いているが、いよいよ本格的である。もうなんかもう!!……どのように表現したら良いのかわからない私はここで具体的な言葉にすることによって、頭の中を整理し、気持ちを落ち着かせることにしよう。
 本気で腹立たしいことは特にない。息子も暴言をはいたり暴力を振るったりするわけでもなく、一緒にお笑い番組を観て笑ったり、野球中継を観て応援をしたり、至って健全というか、何が不満なのと言われそうだ。幸せな方だろう。
 だけど、それまでの息子とはギャップがあり過ぎるのだ。息子は完全なインドア派だが、決して大人しいわけではない。話すことが好きで、自分の好きなことについてはもちろん、議論することも好きだし、独り言も多いし、でも場の雰囲気もそれなりに読める。とにかく「よく喋る子」なのだ。
 1歳半くらいでもなかなか一語分から増えない。一語すらあやしいくらいで、大丈夫かと思っていたら、2歳くらいで少しずつ増えていった。でも2歳になっても三語文くらいからなかなか増えないなあと思っていたら、忘れもしない2歳7か月の頃から、突然ベラベラと大人並みに喋りだした。同意を求められる時も「そうだねえ」じゃあ満足せずに、その言葉をよく噛みしめ、納得しているよと示してやらないと、何度でも同じ文を繰り返し言ってきて参った。こちらが家事をしていたってもちろんお構いなし。一人っ子なのに一人遊びもそんなにせずに、横にただ座っているだけでも良いからと一緒に遊びたがった。退屈なのでこちらもそのうち寝てしまうのだが、とにかく付き合ってやらなければいけないのだった。それが小学校2年生くらいまで続いた。長かった。ウチにいる間は、ほとんどずっと喋り、一緒に遊んだ。早く親離れしてくれと心から願った。
 小学校4年生の途中くらいから私と一緒にお風呂に入らなくなり(でも今でもご当人、平気で裸でウロウロはしています)、5年生の途中から一緒の部屋で寝なくなった。
 で、ついこの前このカテゴリーに書いたように、紆余曲折、また一緒に寝たりすることがあったものの段々と一人で寝るようになって、今では基本的に一人で寝ている。
 そして何よりも、喋らなくなった。少しは静かにしててくれ!と思ったものだったから、喋らなくなり始めた頃は、ありがたい静寂だった。でもふと気が付くと、一緒にいてもほとんど喋らずに一日が終わっていくことが多い。外も一緒に出掛けない。車に乗っても助手席に並んで座らない。とにかく一人でいたいようなのだ。機嫌がすごく良い時は話してくれるけど、「すごく」良くないと話してくれない。機嫌の悪い時は誰だってイライラしているものだが、ノーマルなフツーの精神状態の時でも、話しかけたら嫌な表情をしたり、素っ気ない返事だったりして、なんだよと内心思う。だけど、ホルモンのせいだとか言い聞かせて仕方がない、年頃なのだとも思っている。
 だけど。
 わかってはいるけど、寂しくて仕方がない。親はこんなにも辛いものなのか。早く慣れてしまいたい。