帰国子女

帰国子女のことに関して、私は自分で消化したと思ってきた。 物心ついた時とは言え、3〜7歳頃までのたった一度の期間である。大人になってからそこに行くと、雰囲気も違ったり、また印象も違ったりするので、大人になってから外国に行くのは全然違う。そこで…

さて、カタカナ表記に疎い私だが、そういう「あのカタカナは、実は英語のあれから来ているのか!」という、最近の私にとっての大発見が幾つかある。 例えば、「ハンチング帽」。これもさんざん「ハンチング」と口にしてきた。昔、狩りの時にかぶっていた帽子…

帰国子女だが、いや、だからなのか、いや、もうまったく関係ないのかもしれないが、カタカナが苦手である。 高校の頃の世界史に出てくるカタカナの名前なんて、まず読むのが面倒。文字がたくさん連なって読みにくいし、耳に慣れない音の単語。たくさん、棒状…

(※前回の続きです) そうだったのか。私は周りを見て、上手な人のを見て、そういう風に描こうと思ったことがなかった。先生が誉められるように描けたらなあと思うことはあったが、描けないのであきらめて自分流に描いていた。でも……そうなのか!だから皆似た…

何故息子の絵は皆と違うのかと、夫に話した。「先生の言うことをさほど聞かずに自分の描きたいように描いているんでしょ?」マイペースで個性派の夫はさらりと言った。 そこで本を買って読んだ。 息子は触覚型であるということ。お父さんもお母さんもアナタ…

その本を読む前のことだったのだが、久しぶりに息子の学校を訪ねる機会があり、教室の後ろに貼ってある絵を見た時に、また30年前、帰国した当初のことがよみがえってきた。 当時1年生の私が、クラスで与えられた課題で絵を描き、その絵を後ろに張り出された…

子供の絵について考え、手に入れた『子どもが絵を描くとき』(磯部錦司著)。 磯部さんというのは、公立小学校の先生になった後、教授になり、美術教育研究者、作家、実践者の三社の立場から絵画を通して生命観・自然観について独自の視点から追及しているとの…

参観日には、気分的に、まだかなり苦痛を伴ったが、以前よりは動悸に悩まされずに済むようになった二学期の頃。 担任の先生との個人面談があった。その時に、息子について、図工があまり得意ではないのでは?ということを言われた。そりゃ得意不得意は誰にだ…

息子が小学校に通い始めて、最初に気になったのは、先生の細やかな指導であった。 忘れ物も、失くし物も、親がしっかりと見てやってくれという記述が何度もあり、私は大いに戸惑った。私自身が物を忘れたり、失くしたりしやすいのだが(笑)、多くの子供にとっ…

自分が、「帰国子女」であることを宝物だと感じる瞬間は、人を十把ひとからげにせず、個人個人で見ることができるということを自覚する時だ。テレビに出ているような有名人から、身近にいる周りの人々まで、「自分の」見方で判断して見ることができる。そし…

帰国子女の面白い(?!)ところは、親が少なくとも一人は日本人で、家庭内で日本の文化もどうしても身につくところ。そして帰国後に、日本文化に馴染もうと一生懸命になるところです。加減がわからないことも多く、様々な本で「帰国子女の知り合い(友人、夫、…

さらに、しばらくして、夫に「どんな人と友達になりたい?」と聞かれた。 「??友達??どういう友達のこと?」と聞き返すと、「本当に親しくなりたい人。心を許せるような。」と言うので「え〜……。お互いの意見とか考え方を尊重し合うことのできる人。」と…

私の考え方は、「思わぬ所でアメリカ的だ」と夫に言われる。アメリカ生活もあり、元々がマイペースで自分のスタイルをしっかり持った夫、そして物事を柔軟に考える夫なので、話し合いながら、自分の考えをある程度聞いてもらえることができるのは、とても恵…

心理学の話とからんだ話なのだが、先日、ある心理学の本を読んでいて、改めて愕然としたことがあった。 自分の気持ちを『帰国子女の苦楽』という本にしたことがある。今よりも10年以上前に書き始めた物で、今以上に幼さや表現の大袈裟さ、周りへの配慮のなさ…

子供が少し大きくなって、この前の冬から、本格的に雪遊びができるようになってきた。 1歳まで札幌にいた頃、冬は、一面の白さに圧倒されるのか、雪をとても怖がって、しがみついていた。折角公園行っても、抱っこで終わってしまったり。でも2歳には、短い坂…

3〜7歳までアメリカニュージャージー州に住んでいた。帰国子女という立場、経験はすごく「自分」に影響している。 行った人にしかわからないと思いつつ、何年か前に本を完成させたが、行ったことのない人たちの中にも理解してくれる人たちはいた。想像力豊か…