以前ここのカテゴリーではないけど、書いたことがある中学、高校時代の友達たちのことを含め、当時の思い出と今の思いを書きながら、自分の気持ちを整理していきたい。
 中学三年生から付き合い始めた友人グループの子たちは、それほど中身のない話をしてはお腹を抱えて笑い、その中の特定の友達とは秘密を共有し合った。私にとっての秘密は大したことじゃなかったけど、そういう風に「秘密」とすることが面白かった。そして私は彼女たちをまったく信頼していなかったと思う。失礼ではあるけれど、壁を作っていたのはほぼ無意識。今から思えばなのだ。私が壁をなくして話せた相手は、手紙という手段でもとにかく本音をぶつけられた子で、当時それは一人か二人であった。本音というのも、秘密という意味のものではなくて、友達の悪口とかでもなくて、相手が考えていることに対して自分が愚直にどう思うかという気持ちであった。カッコつけてお姉さん風を吹かせてみたり、理屈っぽいことを言ったりするのではなくて、ただ率直に自分の考えを伝える相手が、本当に仲良かった友達だった。
 その後卒業して、その女子グループで集まると、考え方の違いは露わになった。5人ほどいたけど、誰とも共通しないくらいだった。途中まで似ていて同意しかけても、えっそこから全然違う……と戸惑った。もう誰のどこから口を出したら良いかわからないくらいに違い過ぎる考え方を目の前にして、そうか私は色々違うなーと言えなかった。言えるほど仲が良いわけじゃなかったのだ。言うほど「分かり合いたい」という気持ちもなかった。それに長い間気が付かなかった。ただその仲間でいることがものすごく苦痛であった。
 そして段々とメールを読むのでさえ苦痛になった私は皆との付き合いを同時にやめてしまった。スッパリと。それぞれの「うわあいやだなあ」と思う部分は違ったけど、私は我慢して皆に良い顔をしてしまっていた。その中で誰よりもずるいポジションにいた。一人だけ、いやだと思えない子はいて、その子は周りに構わない子なので細々と続いているけど、それもまた私を少々悩ますこととなっている。いやではない。でもなかなか好奇心を刺激される子で面白いだけでなく、楽しい。ただどうもその周りの子たちのことが頭をかすめてしまう。彼女たちとは付き合う気になれないのだ。付き合う気になれないし、あまり思い出すこともしたくないくらいである。
 でも大半とスッパリやめたものの、まったく未練がないわけじゃなくて、申し訳なかったという思いと共に、中学高校の頃の面白かった関係で良いからそういう程度の付き合いをまた戻せたらとか少し思っているのである。そう思いたくないけど、どこかでそう思っているらしい自分をうっすら感じているので厄介なのだ。
 そして、少々やり取りのある子が別にいて、彼女は同じ学年のすべての人を愛しく思い、慕われている。そして立場上、孤独。いや本人は孤独とは思っていないだろうけど、傍から見るととても孤独だ。周りの子たちも孤独とは思っていないかもしれない。だけど、私がああいう人付き合いをしているとしたら、それはとても孤独だ。申し訳ないが、私は学生時代からの親しい子たち、大人になってから話せる人たち、と相当濃密な関係を築いていて、友達関係においては非常に充実している。彼女より随分恵まれていると思う。