加味逍遥散の効果は想像していたよりずっと良くて、その後、夕方もまた感傷的になっていたところへ薬をのみ、しばらく忘れていたのだが、またストンと気持ちが落ち着き「もしかして」と時計を見たら、のんでからだいたい一時間が経っていた。
 「もしかしたらやっぱりお薬が効いているのかな」と思って嬉しくなってきた。
 感情に振り回されると、睡眠にも影響があり、体も疲れる。しかし、加味逍遥散をのんでから、それがなくなった。
 イライラしたり自己嫌悪で泣きたくなったり、急にものすごく不安になったりするのが、だいたい5日目くらいまでなので、合計7日間、のんでみたが、とにかくよく効いた。半分の数でもまだ胃に少し負担のような気がしたし、薬が切れる感じがわかるので、一日の間で少しずつ分けてのむことにした。こんな用法容量をよく守っておのみ下さい、ということが常識の中、こんなので良いのかわからないが、これで副作用なく、体調が良く精神状態も良く、胃も荒れないのだから、食前にのんで良い漢方薬だし、マイペースでのむことにした。
 又、痛み止めが以前のように、当たり前に効くようになった。とてもありがたい。
 ただ一つ、なかなか変わらないことがあった。
眠いということ。
 耐えきれず、部屋で横になったり、駐車場の車の中で横になったりすることも。ただこれは季節により、夏や冬には外出先で耐えきれなくなったら、カフェに入らなくてはいけない。
 これも少しずつマシになっている。季節的なものもあるのかもしれないけど。
いずれにせよ、自律神経失調のお薬とか強い薬でなく、漢方薬という気休めみたいな薬だと思っていたのに自分に合うお薬が見つかったので、もうバンザイなのである。
 漢方薬って、もっと効き目が緩やか過ぎて効いているのかどうかわからないくらいだと思っていたし、長く続けないと効果ってわからないのだと思っていたのに、こんなにすぐに効いてびっくりなのである。漢方薬で「効果あった」と感じたことも初めてである。
 あと、5年ちょっとあるのだろうか。それくらい続けるくらいなら良いと思う。これでラクになるのなら。
 とりあえず、しばらくは加味逍遥散のお世話になることにする。必要以上の、わけのわからない感情的な不安やイライラ、寂しさや虚しさに振り回されるくらいなら、少しずつのんで心穏やかに暮らしたいと思う。そんなわけで自分に合うお薬が見つかり、時々ホルモンに翻弄されつつでも加味逍遥散があると思ってのんで落ち着けるというのは、とてもありがたい。