好きな食べ物や飲み物については、まだまだ書きたいことがあるが、ちょっとひと休憩して、嫌いな食べ物について書きたい。
 よく夫が昔から「人は好きな物事について説明はしにくいのに、嫌いな物事についての詳細はすごい。あんなに詳しく語れちゃって、あれって本当は好きなんじゃないんだろうか?」と冗談めかして言うことがある。実は私、その言葉が結構好きで、本当にそうなんじゃないの? と自分で可笑しく思うことがある。実際、他人の「嫌いな食べ物」「嫌いな物」について聞いていると、あまりにも描写が細かくて、表現も具体的で、笑ってしまうこともある。
 以前にもここのカテゴリーに書いたことがあると思うが、私が苦手な食べ物で、一般的なスーパーでも手に取れる物の中で言えば、パセリ、いちじくや柿、ザクロなど、普段は口にしなくても良いような物が多い。南国フルーツやココナッツなんかも、そういうレストランに行って、食べてから苦手になった。普段あえて食べる必要はない。柿は我が家では、息子だけが好きなので、息子のためだけに買うことはある。それでも、「苦手」な程度で無理して食べることはできる。どうしても無理してでも食べることができないのは、らっきょう。あとは、好きだったのに、胃が受け付けてくれなくなったのは、キムチやサバ、ブリ、いわしである。サバやブリやいわしはすごく体に良いのに、火が通っている時の方が駄目なのだ。刺身は大丈夫です。何故かわからない。必ず食べ終わると吐き気に襲われて、翌日まで響く。
 しかしそうやって今でこそ、食べることが大好きで、野菜も果物も肉、魚など、大抵の物を「おいしいおいしい」と食べれるが、幼い頃は本当に好き嫌い多く、偏食だったのではと思う。野菜が全般にダメだった。中でも筋が残った物やその筋を噛んでいる時に耳に響く感じと、同時に発する匂いがダメだったと思う。
 で、今あえて書かなかった苦手な物が、生玉ねぎである。「生」とつけたように、火が通っていれば、かなり好きな部類に入る。大好きなカレーに入っているのを知って、玉ねぎ大丈夫なこともあるのかと思ったのは、小学生の頃。それでも当時は、炒め物にされた玉ねぎの歯触りは苦手だった。炒め物でも大丈夫になったのは、大学生の頃か。鉄板焼きでまだ歯ごたえの残った玉ねぎを食べた時に、甘くて美味しかったのだ。そうか、こういう美味しさか。と発見してから、火が通ってさえいれば大丈夫になった。
 いまだに生玉ねぎだけは苦手である。でもこれもそれぞれのケースがあることを発見。というのは、夫に「玉ねぎドレッシングは大丈夫なの? 生なのに?」と言われたからである。あれ? 玉ねぎドレッシングは好きな方だ。大丈夫なのか。私は玉ねぎの匂いがダメだと思っていたけど、そうでもないのか?
 色々と考えてみた結果、玉ねぎについては、咀嚼した時の歯ごたえが一番嫌いなのであった。繊維が感じられる。そして、その繊維を噛んでいる時のキシキシと耳に響く感じ。そこだけ、感覚が敏感なのではないかと思う。ポテトサラダとかサンドウィッチとか好きな物の中に生玉ねぎが入っている時の「ああ惜しい!!」って感じ。克服できたら良いんだけど。