あまり飲めないが、コーヒーが好きである。
 「あまり飲めない」というのは、苦手とかいうのではなくて、体質的に飲まない方が良いから飲まないので、本当に体調が良いという時しか飲めない。
 コーヒーの何が好きかと言えば、香りである。コーヒー好きはきっとほとんどの人がそうであろう。香りが大半を占める飲み物だ。味は、大きく分けて苦味と酸味があるが、私は苦味が強いのが好きで、酸味の強いのは飲みづらくて好きではない。単に好みの問題で。
 そんな私がどういう時にコーヒーを飲むのかと言えば、胃の調子が良く、体を冷やしてもまあ良いやと思えて、午後3時までである。
 そう、こんなにも条件が揃わなくてはいけない。胃の調子は「すこぶる」良くなくてはいけない。胃の調子が悪いと、ものすごく胃にこたえる。胃が痛くなったり重くなったりしてしまう。
 体を冷やして良いのは、生理の終わる後半くらいからその後一週間くらいである。なんだか生々しい話で申し訳ないが、体のことなので堂々とそして事務的に話したい。排卵日と思われる生理二週間目くらいだと、急に体が冷える時期がある。その頃はダメだし、それ以降も徐々に次の生理に備えて体を温めておかないと、私の生理痛はかなりひどくてその最中特に前半三日目くらいまでは異様にお腹や腰回りが冷えているように感じるので、コーヒーで体を冷やすなんてもってのほかだ。よく温かい飲み物を飲んでおけば良いように言う人もいるが、コーヒーは温かろうが冷たかろうが体を冷やす効果があると聞いたので、とにかくその時期から三日目くらいまでは飲めない。こうやって書いていると、ほとんど飲めないじゃないかと言われそうだが、ほとんど飲めないのだ。何て残念なことだろう。しかも滅多に飲めないから、たまに飲むとそのカフェインにヤラれて、眠れなくなる。午後3時頃までは飲んでも夜に影響しないので大丈夫なのだが。
 そんなわけで、私の飲み物はもっぱら温かい紅茶なのである。別に紅茶党なわけではない。コーヒーと紅茶、どっちが好き?と聞かれたらコーヒーと答えたいのに、普段は紅茶を飲んでいるから困る。紅茶には、ノンカフェインで、女性ホルモンに働きかけるルイボスティーなるものがあるので、ますます紅茶に頼る。コーヒーの方が元々好きなんだから、紅茶はすぐに飽きてしまいそうだが、ルイボスティーにも色々とフレーバーがあるので、できるだけあれこれ試して飽きが来ないように工夫してみたりしている。
 あとは、やっぱり女性ホルモンに働きかけるザクロジュースとか、抵抗力を高めるヨーグルト飲料とか、その時の気分で緑茶を飲んだり、眠気に勝たなければいけない時はビタミン飲料を飲んでみたり、色々試しているが、基本的に温かい紅茶か、そうでなければ麦茶である。某ファストフード店に大麦茶のことを「オルゾーラテ」と名付けて甘くして売っていたのはありがたかったのに、すぐ終わってしまった。
 だけど。あれこれ書いてみても、やっぱり本当はコーヒーが好きなのだ。ダンナがコーヒーを飲んでいるのがうらやましくて仕方ないが、コーヒーを入れてあげながら、スーハーそのにおいをかいで満足してみている。ちなみに好みの味はフレンチローストのようです。