最近人と喋っていて、アレ?誤解されている??と思うことが時々ある。自分も以前そのように思っていて、その考えを改めることになってから何年も経つので、皆もそのように知識を得ていると勝手に思い込んでいるが、皆は違うのだろうか。
 自律神経失調症というのが、精神的なストレスからのみ発生すると考える人が多いという印象がある。つい先ほど書いたように、前は私もそのように思っていた。
 もちろん精神的なストレスからそういうことに変調をきたす場合もある。でも身体的なストレスがかかっている時も、同じく自律神経失調症になる。これを多くの人にわかってもらいたい。身体的なストレスがかかっている時というのは、精神的なものはまったく関係ない場合も多々なのだ。もちろん心と体はつながっているので、体の調子が悪いと気分も落ち込んだりするし、心の調子が悪いと体が悪くなってもくるが、体の調子が悪くても精神的にはいたって普通の時も多々ある。
 私の場合は、気候の変動で簡単に自律神経がおかしくなる。台風が過ぎ去った直後や、朝と昼とで寒暖の差が強い時、風がものすごく強かった日、まぶしいくらいに急に明るくなった日、寒い日が続いたと思ったら急に温かい日がやってきた時など、とても簡単に「ああまた自律神経がおかしい」となる。その症状は、胃や背中から全身に広がっていくムズムズ感(これが一番気持ち悪いのです)、メニエール、動悸や吐き気など様々である。又、ホルモンの周期的なものにより、体中がかゆくなる夜もある。だいたい何日目とか決まっている。ちなみに動悸や吐き気も精神状態に関係なく、だいたい何日目と決まっている。
 自律神経は、後頭部の下の方から首にかけて太く神経があり、そこから胃腸にかなり直結して症状が表れるとのこと。又、ホルモンと密接な関係にあるとのこと。どれも私の症状に説明がつく。
 一番ひどかったのは、一度は精神的ストレスがとても強かった或る一年。
 そして同じくらい強くて辛かったのが、母乳をやっている時で、これは精神状態とあまり関係なかったと思われる。出産し、子供を見なければいけない重圧とかそりゃあったかもしれない。産後ウツなんかも本当はあったのかもしれない。でも私はそれ以上に体力の限界というかギリギリでやっていたので、あまり落ち込んだりとか余裕がなかった。何で泣きやまないのよう!とかいうストレスはあったが、でもそういうのではなかった。何故なら、母乳をやる時だけものすごく胃から背中にかけてのムズムズがひどかったからだ。母乳をやり始めるとすぐこの症状に苦しめられ、母乳をやり終えるとサッパリとその症状は消え去る。これを繰り返していた。きっとホルモン全開に脳が働いていたのかもしれない。私の母乳は結構出ていたが、この症状のせいで、この症状が辛すぎて、やむなく母乳を断念した。この時ほど「自律神経と気持ちの繊細さとか神経質とかとは関係ないんだな」と実感したことはない。
 是非皆も知っていてほしい。自律神経失調というのは、精神的に弱い人や繊細な人がなるわけではないということ。体質であり、脳が勝手に反応している症状であるということ。そう、私は考え深いが、割と心が丈夫な方だと思う。体が繊細にできているだけなのだ。