理系、文系と、人を分けることに意味はない、と夫のように理数系で、本も好きで仕事で文章を書かなければいけない人は思うようだ。でも私はその傾向を感じている。
 私は女子中・高だったので、多くの種類の女子を見てきて、女子の扱いはわかると思っているが、お嬢様学校だったので、偏っていたようだと最近になって理解し始めている。お嬢様の特徴は、対抗意識が低くてガツガツ頑張れる人が少ない。良くも悪くものんびりしている。家庭では大事にされてきたが、社会的に内にこもってきた経験のある人が多いので、他人の痛みとか立場に簡単に立ってしまい、キツイこと言う人が少ない。エネルギッシュだとしても人に押し付けたりせずかなり我関せずなところがあり、これまた良くも悪くも事を重大に考えない。まあこれはお嬢様の傾向で、女性の多くはそうでもないのだ。
 文系とか理系とかに話を戻すと、私の通った学校の中では、多くが文系だったように記憶している。その傾向に関して、私の学校の定期テストはまだマシだったが、全国で行われる模試なんかは、数学がかなり点数低くても校内順位は定期テストより随分良くて「えっみんなそんなにできなかったの?」とつい安心しちゃった覚えがある。当時、中学受験は結構大変だったけど、大学に関しては進学校ではなかったので、そのままその女子大に上がる人がほとんどで、校内で他の大学を受験する人は、学年4クラス180人中、1割くらいだっただろうか。とても少なかったのだが、その中に理系を目指している女子がいて、語弊があるけど、ちょっと変わっているなあって感じはありました。話の運びとか話題選びとかが。その後に、夫の関係で、優秀な方たちだと思うが、理系女子と会う機会が何度かあったが、「女子でサバサバしているってこういうことなんだ」って思うくらい、サッパリした、感じの良い女性という印象があった。「私、サバサバしてるから」って自分で言うのではない、そういうのって周りが見て判断するんだよなと思う。当人たちが自覚しているのかどうかわからないが、彼女たちは媚びない。例え結婚して幸せに暮らしていても、何となく物の見方がシビアで、厳しい世界を生きてきた感じがある。頭のキレは良いし、物言いが率直で気持ちが良く、それでいて決してキツイ感じではなく嫌味がない。私にとってはその印象が強くて、理系女子は私にとって好感度が高い。女子特有のベタベタした感じや、簡単に人のうわさをするといったような感じがないのだ。もちろん人によるけど。
 そして男子だが、これが夫との出会いによってすっかり変わってしまったことを書いていきたい。中学高校と女子校で育った私は、大学生も女子大ではあったのだが、ボランティアだのアルバイトだの飲み会だので男子と触れ合う機会は多くなった。まあ兄もいるので、別に免疫がないわけではなかったけど、若い頃はあまり何を喋ったら良いのかわからない私には、文系男子が喋りやすかった。「医学部」「工学部」などの男子たちは、口下手で幼い印象の子が多かったのだ。でももちろん色々なタイプの人がいて、文系男子の中にはチャラチャラして信用ならない人も多く、私の好みの堅実なタイプの人となかなか出会えない。出会ったところで私も口下手だから、話が弾まないという悲劇が続いていた。理系男子でも自分がモテていることに自覚があり、女性の間をあっち行ったりこっち行ったりヘラヘラと楽しんでいる人もいて、それもそれでいやだった。