インターネットで調べると、信頼できる機関、情報もあるが、そうではないものもあり、ちょっとした文章であれこれ判断したくないので、やはり何冊か本を買い足して読んだ。
 その本の中に、友人をそのまま重ね合わせたいような考えの人がいたので、ああやっぱりそうなのかなと思った。「モラル・ハラスメントの夫を持つ奥さん」が共通している。どうしても書いておきたいのは、「性格」の共通したところではないし、当人たちに責任はまったくない。子供同士のイジメもそうだが、被害者たちにも少しは責任があるとか、原因があるとかそういった考えには断固反対である。それは本人が自重することであって、周りが言うことではない。100%加害者が悪い。このモラルハラスメント夫を持つ奥さんも同じである。当人たちに責任はない。どうか自分を責めないでほしい。
 それをふまえた上で書きたいのは、彼女たちの共通する点は、対応である。夫がそういう振る舞いをした時に、自分を改めようと努力したり、決断に自信がなかったり、罪悪感を持っていたりするのが彼女たちの共通する点であった。
 先に書いた「夫や私だって機嫌が悪い時がある」ということ。どこの夫婦でもケンカはあるし、機嫌の悪い時もある。物や人に八つ当たりする時はあるだろう。しかし、割とすぐ(時間や日にちの目安なんてないのだが)おさまるものだ。機嫌なんてずっと悪くなんてしていられない。ケンカしても仲直りをする。相手を上や下に見ない。意見が言えなくても、手紙やメールで気持ちを伝え合うこともできる。つまり、自分を表現するという関係が健全な夫婦である。自分を主語に物事を考え、感じ、意見を言う。相手の意見も聞く。内容によっては自分の考えが少しは揺れる。なので、意見が違うことがあったら、言葉に出すなり表現してみる。違ってもお互いの妥協点はある。改める、というのとは違う。改めるというのは、良くないことについてであろうが、「良くない」ってなんなのだろうか。自分にとって良くないってだけで、相手にとってはそれが習慣だったりその人自身の個性だったりする。相手にとって心地良いように努力はするだろうが、直らないものや変えられないこともある。それはお互い様。自分がそれでも心地良い方が多いなら一緒にいたら良いし、我慢できないのであれば、残念だし大変なことなのだが離れなければならない。別居か離婚。そんなに簡単に行動には移せないとは思うが、なんとも仕方ないではないか。
 そんなわけで。何か夫婦間でもめ事が起き、お互いの歩み寄りや妥協が必要な時に、割と簡単に「私も悪かった」と反省してしまうのが、モラル・ハラスメントの夫を持つ奥さんである。ケンカして、愚痴をぶちまけた時に、周りはあくまでも第三者だから、「お互い様なところあるんだよね」と思ったり言ったりするのはわかる。でも、当人はもっと腹を立てて感情的であって構わないと思う。自分の正当性を主張したら良い。
 ただ、勉強するにつれ、モラル・ハラスメントを発揮する人は、相手に罪悪感を抱かせるのがとても上手だということも知った。そのコントロールから脱却し始めたら、その人にとって大きな前進と言えるだろう。その支配下にいる人は、自分が自然に罪悪感を持っていると思っているだろうから、罪悪感を「持たされて」いるのだと気づいたら、自分の頭で考え、自分の意志で物事を決めていってほしい。