他にお気に入りの雰囲気のお店が幾つかある。いわゆる「カフェ」ってやつだ。
 ダンナとこの前、カフェとレストランの違いについて議論した。結構頭を使った。何が違うのか。何故カフェと言うのか。私は何故カフェが好きなのか。ダンナも結構好きだけど。私の友達の中にはイマイチだと思う人もいるらしい。ガッツリ食べたい人なので、しっかり食べることのできる所はカフェとは呼ばないのか?結局、カフェは「コーヒーが美味しいところ」というだけでなく、「天井が高くゆったり座れるオシャレな空間」という結論が出た。それが喫茶店との違い。夫はさらに「一人でゆっくり時間を過ごしても許される所」と言った。確かに喫茶店だと、美味しいコーヒーなどはあっても、一人の時は飲んだらなるべくさっさと出なくてはという気分にさせられる。カフェには、置いているちょっとした雑貨や内装にもこだわりがあり、店内の照明にも気を使っている。しっかりとたくさんは食べることができないけど、最近の年取ってきた胃は、その程度のボリュームで満足してしまう。飲み物も美味しい。コーヒーや紅茶の香りが良い物が多く、ジュースもちょっと変わったものがあって楽しめる。
 残念ながら、近所にそういった気の利いたお店はないが、車で30分圏内だと、7件くらいある。ゆったりと落ち着けるし、可愛く素敵なインテリアに囲まれて気分が良い。友人の中にはまだ若い人もいるから、そういった人たちにとってはちょっと食事が足りないようだったり、若い頃はパスタが好きだがそういうメニューがなかったりして、物足りないと思うようだ。残念である。特に若い女性はパスタが好きだ。自分もそうだったのでよくわかるのだが、今は体調や気分で、パスタがそれほどでもなくなった。パン類とか何ならケーキだけでも良いってことも、滅多にないがなくはない。しっかり食べたい時は、うどんとかご飯類とか、どうにも和風になってしまう。ラーメンくらいどっしりした物を欲することもあるけど、でもなんだかパスタがやたらに好きだった約20年間はもう過去のこととなってしまった。パスタも以前ならトマトソース一辺倒だったのに、最近は和風な味付けが良かったり。だから、友人が早く年齢を重ねて、おばさんの胃にならないかなあと心待ちにしている。でもその頃には、私はもっとおばさんである。
 そんなわけで、ゆったり落ち着けて、一人でも友人とでも夫婦でも家族でも楽しめるカフェは大のお気に入り。子供ができる前や妊娠中も、ストレス解消に一人で素敵な喫茶店に入り、本を読んだり文章を書いたりしていた。家事など目に入らないし、心地よく音楽も流れており、とても集中できる環境にある。こういう文も、家で書くことが増えたが、家ではテレビに気を取られたり、すごく好きな音楽をかけるとそちらに気を取られたり、やはり一番は家事が気になってちょっと書いたらすぐ家事を優先させてしまい、文章に費やす時間が結局ごくわずかに残されるということになる。だから、カフェで書いていることが多い。少々の長居も許されるし、美味しいコーヒーか紅茶と、ゆったりとした空間でしっかり考えることができるのだ。一人じゃなく、もちろん夫や友人と一緒にカフェで過ごすのも好きです。