最近、改めて「この人って面白いんだなあ」とお腹抱えて笑いながら、しみじみ思うことがある。改めて、というくらいなので、再確認、といったところでしょうか。
 自身が司会でなくても、出るコント番組が面白いココリコ田中。彼の気持ち悪さを最大限に生かして演技をする。外見は言われるほど気持ち悪いわけじゃないのに、この人、お腹に何か抱えているのではと思わせられる気持ち悪さ。これが濃い顔と明るい表情とのギャップとなり、私にとってはすごく面白いのだ。いや、明るい表情だが、時々底知れぬ暗さもある。ただ最近、おじさんになってからの彼は、目がキラキラしてきて表情がとても素直なのだ。あと、本気でビックリした時、彼は必ずと言って良いくらい、腰が抜けます。それも両手を挙げて。ビックリした時だから、瞬時のことです。ビックリした瞬間に、肘をほとんど伸ばした状態で両手を挙げて、へなへなへな〜と膝から崩れ落ちるのだ。その様子が何度見ても笑える。こんなマンガみたいに人はビックリするものなのかと思う。
 さらに最近「そうか、この人面白いんだな」と認識したのが、ドランクドラゴン塚地である。彼のコントは昔何度か見たが、どうも飽きがきてしまい、それほど好きではなかった。なのに、「空に〜わっこーがれて〜(憧れて)」という、ユーミンの歌詞を歌った時に、笑いが止まらなくなってしまった。彼は色々と笑わせるためにやってくれたのだが、どれもしつこい。そうか、彼の面白さはごり押しだったんだ。という小さな発見。しつこくていやになることもあるが、塚地のしつこさは、その部分だけピックアップすると、可笑しいのだ。
 この二人のコントで演じている様子に共通点が何かあるとしたら、「寂しさの表現」だと私は思っている。失敗した時やうまくいかない時、ちょっとした時の、小さな卑屈さやちょっとした寂しさ。この二人だけではない。この表情が上手い人は、どうも私は顔だけで笑ってしまう。私の笑いのツボってだけなんですが。ファンかと聞かれればそれはまた別です。笑いという面でだけの話ね。
 あとは「改めて」と言えば、ナイツの塙である。彼は面白いとは思っていたが、その規模は私の想像を超えていた。最近『ミレニアムズ』という番組で伸び伸び楽しんでいる様子を見ていると、他の出演者が上手にまわしたりしているのが窮屈だろうと思うくらいである。オードリー春日も、意外と順応性や対応力があり、動じないところが良いと思うのだが、塙は今まで隠していたのかと思うくらいにブラックな部分を出して楽しんでいる。そうか、この人こんなに面白い人なのか。改めて感じた。
 ちなみに、この年のキング・オブ・コントは、「犬の心」の一本目のネタが私にとってはベストでした。「四次元の世界に行っちゃったんですよ」と言った時の顔の傾け方と、「空に〜わっこーがれて〜」の顔の傾け方が、それぞれの真似をしてみると、ほんのちょっと似ている??と思って、「見て見て!!」と真似しつつ夫に言ったら、夫に「あ〜あ。その辺の薄っぺらな奴らに、俺の妻の面白さを見せつけてやりたい」と爆笑されました。
 ありがとう!
 ……で、良いんですよね?