健康について、しばらくは、体の老化についての話が続きます。
 最近、外見的なことで気になるのは、皮膚のたるみである。
 まず気になったのは、あごまわりと口の周り。どちらもおそらく鏡で見るからであろう。最初に気が付いた。ちょっと下を向くと、あご周りの肉が気になる。あごを引くと「日村??」とか夫に言われて、男だし太ってるし、私とは違うと憤慨したものの、完全に否定はできない肉がついている。口周りというか、ほっぺたの肉も下にいくので、自然とほうれい線が濃くなる。どちらも、私の体重の増加などとは関係ない。私の体重は、学生時代より、3〜4キロ軽い。ちなみに新婚当初よりは、3〜4キロ重い。若い娘たちを見ていると、私はやっぱりちょっとぽっちゃり型だが、まあ全体のごく平均的な体重ではないだろうか。でも、体型はあまりに立派な中年になりつつある。その体型が、顔に代表されるように「たるんで」いるのである。よく学生の頃、怠けていたら「たるんでる!」とか言われたものですよね。体は怠けているのだろうか。少なくとも皮膚は、怠けているように見える。
 そんな顔にがっかりしつつ、何とかこのたるみを少しでも遅らせていくことはできないかと、日々なにかしら試してみてはいる。
 ところがある日、顔のたるみどころではない驚きがあった。温泉の大きな鏡で見た自分の後姿。鏡が前と後ろにあって、絶妙に背中側が見えたと記憶している。その後姿を見て、がく然とした。いつも鏡で前ばかり見ている。あごやほっぺたが気になってはいた。胸の位置が下がっていることも、たるみの一つであったが、毎日のように見ていると見慣れてしまっていたんですね。ウエストも「胴です!」と主張はし始めてはいたけど、お腹はさほど出ていなかった。だから大して気にしていなかった。でも後姿ときたら。
 そういえば、30歳前頃に、膝の上から崩れ落ちてくる肉に驚いたことがある。おかしな影がたくさん出ているのだ。昔から、上半身はそれほど肉がつかないのに、お尻や太もも周りがスゴかった。そう、私は上半身のせいで、やせて見えることがあった。まあ貧相なんですよね。でも、よくよく気を付けて見てみると、ジーンズがパツパツなのだ。だから、膝の上に落ちてくる肉の存在に驚きつつ「この太い足じゃ仕方ないな」と思うようになっていった。
 でもしつこいけど、顔も膝も全部前側なのである。
 夫にこの前「お腹の肉が、引力に負けてるよ」と笑った。その時にハッと気が付いた。夫も歳なのだ。夫はお腹に肉がついている。でも、ずっとパンと張った感じであった。少々太っていても、パンと張った感じは、「若いから」そうなのだ。今は、その張りが失われつつある。そうか。だから私も張っていないのか!私も引力に負けている。
 温泉の鏡で見た自分の後姿。それは、お笑い芸人の誰かが「おじいちゃんとかおばあちゃんのお尻って4つくらいあるよね?」って言ったことを思い出させた。そう、シワがあって、お尻の出た所が幾つもあるように見える。温泉でよく見るおばあちゃんのお尻。私のでっかいお尻も、すでに引力に負けて、4つになりかけている。太ももの裏の肉も引力に負けてたるんでいる。わーー!!!