そして、さらにやってきた、カーテン決め。
 建築屋さんの知り合いだというお店を紹介されて行くと、どうやら子供時代の知り合いのようだった。建築屋さんとのちょっとしたエピソードを聞いて「へー」とか言いつつ、また目の前にあるカーテンに困惑。もうこれだけ並ぶと、またもや何が良いのかさっぱりわからない。
 オシャレなカフェカーテンなるものに憧れたが、結構値段が張る上に、洗濯するのが割と面倒くさいというカーテン屋さんの本音を聞き、簡単に夢挫折。特に台所のは、油がしみこむと色が変わるので、洗いやすいのが一番ですよと。値段が少々高いように感じられて、通販や、某家具屋のカーテンと比べてみた。オシャレとか関係なく、好き放題させてもらいたかった2階のカーテンの模様は、やはり通販や某家具屋のカーテンから選ぶことにした。それも、通販と家具屋のと、どちらが安いかを何度も検討して決めた。ここはまた夫に意見を聞くことなく、勝手に決めて「これで良い?」と、ほぼ事後報告であった。息子の部屋のは自分で決めてもらった。
 カーテン屋に頼んだのは、1階部分の窓全般である。ここは建築屋さんの顔もたてておきたい。ここまでこれだけ尽くしてくださった建築屋さんである。でも、やっぱり何が良いのか、リビングダイニングのコンセプトが、全然自分でもよくわからない。小さな子供から、年配の方まで、私の友達や両親だけでなく、夫の知り合いなど、男の人でも、落ち着く部屋にしたいので、嬉しげでラブリーなカーテンはいやだ。ここは、夫とだいぶ「あーでもない、こーでもない」と意見を出し合い、最終的に夫に決めてもらった。ダイニングも、リビングとの兼ね合いなど、全然わからなくなっていったのだが、夫が「こんなのが良い」というのに決めた。なかなか面白い配色になったのだが、ダイニングとリビングとを分けた感じになって良かったかなと思う。
 トイレや、ドアには、カーテンはつかなかったが、自分でポールを横に張って、可愛い布きれのようなカーテンをつけることにした。これがまた、過剰に可愛すぎず、でもちょっとさりげなくオシャレに、可愛く、そしてお手頃な値段、ということで、家具店の通路に、何分も立ち尽くして考えた。ヘトヘト。頭が疲れて酔いそうになった。
 後半は何かと、おまかせな感じになっていったが、カーテンを自分で決めて、ようやく一段落といったところであった。
 建築屋さんが提案してくださった、一か所の小さな物置の引き戸の色のこともあったが、これだけは、頑なに、強く断った。ごめんなさい。素敵な色を提案してくれたのに、でも、ウチは物が多いのである。これ以上色をつけて、ゴチャゴチャした感じにしたくなかったのだ。何も物が入っていない状態なら、素敵な配色だったと思うが、引っ越して色々と物を置くと、もう視界にとってうるさくなること間違いなしだったので、色々と柔らかく「わかりません〜」「おまかせで〜」「そうですね〜」と言ったり、やんわり断ってきたことも、その引き戸だけは「いえ、結構です!色はつけないで下さい。」と強く断ってしまった。ナハハ、何度か勧められたのに。ごめんなさい。