棚と言えば、結果的に我が家のメインとも言えるくらいの「書斎」。書斎の棚もこだわった。一般的に、売っている本棚は、奥行が大体深い。すると、入るからという理由で、ついつい本を二重に重ねて並べてしまい、奥に入ってしまった本が取り出しにくくて面倒くさいんですよね。だから、書斎の本棚は、奥行きを浅く、その代わり、床から天井まで壁一面を、本棚にしてほしいと頼んだ。
 台所の裏にも、小さな棚と、ゴミ箱を置ける大きな棚を作ってもらった。ここの広さも指定するのが難しかったが、意外と小さくても良かったようで、今の広さで充分満足している。大きめの地震が起きて、物が一番落ちる所はここになるだろうなという気はしているが。これは仕方ない。扉をつけたくなかったので。
 他にこだわったってほとではないのだが、私は傘立てが嫌いだ。何故なら、底が汚れているだろうに、洗えないからだ。いや、本気になれば洗えるだろうけど、まあそんな気にはならない。でも虫が入っていようが、カビが生えていようが、いや、「だから」なのか、何がどうなっているか見当もつかない傘立ての奥を、触る気がしない。その気持ち悪さがいやなのだ。傘は、ぶらさげておくべし!!私は勝手にそういう理想を思い描いていたので、「傘をかける棒を取り付けて下さい」とお願いした。これは、本当に重宝している。下は汚れない。きっと名も知らぬであろう虫の死骸もない。スバラシイ!!
 一通り、間取りやらコンセントやら棚やら、そんな話が一段落する頃、照明の問題がやってきた。
 見積もりとして持ってきた建築屋さんの照明は、どれもこれも高かった。
 友人に相談すると「自分でネットで調べて買ったよ。」と教えてくれた。
 えー面倒くさい〜〜……と思いつつ、ネットを見ると、びっくりするくらい、値段が違った。「やっぱり自分でネットで調べよう……。」なんだかガッカリしながら調べ始めると、今度はこだわりが止まらなくなった。
 玄関の表側の照明はこんな雰囲気が良い。入った所の照明は、こんな感じ。トイレはこんな。台所は……。とキリがない。オシャレでシックな感じに見せたいのと、本来持っている女の子っぽいラブリーなヒラヒラ好きな気持ちが混ざって、微妙な配置である。部屋によってコンセプトが違うの?っていう感じになっちゃった。その代わり、お風呂や洗面所、その他、こだわらなくて良いと思う場所の照明は、できるだけ安いのを探しまわった。首がこり、頭が痛くなった。
 やっと決まったあ〜〜!!
 ……と思ったら、今度は、壁紙の問題がやってきた。
 これが、分厚い英和辞書の倍くらいありそうな分厚さで、紙面も広い冊子を2冊持ってこられた。中身はやはり5センチ四方くらいの、証明写真か、ってツッコミ入れたいくらいの小ささで、たくさんのサンプルが貼られている。これが壁全体に貼られるとどうなるのか……。
 「わからない。」
 またもや頭が痛くなるようだった。