上棟式もやった。
 お弁当を準備してと言われ、地元のお弁当屋さんをよく知らない私は、建築屋さんに直接聞いて、そこで頼んだ。お弁当の値段に始まり、地元の屋根屋さん、左官屋さん、など、建築に携わるスタッフの方々10人〜15人くらいへの謝礼など、意外と出費があるのね〜と思いながら準備。でも、寒い中も暑い中も一生懸命働いてしっかりとした家を作っていただくのだからと、ありがたく思いながら、少し冷える中、建てかけの家の中で、皆でお弁当を食べた。落ち着かなかったけど、面白い思い出である。
 皆からは、お酒をいただいた。一人一本なわけで、ものすごい量になったので、知人や紹介してくれた友人におすそ分けをした。
 家自体のことについて話を戻せば、屋根の色、外壁の色についても、ものすごく迷った。
 どこかをドライブしていても、人の家の壁の色や屋根の色ばかり見ていて、「気になって仕方ない」と、夫も困惑していたくらいだ。景色を楽しむとか行き先がどうのとかじゃなく、とにかく人の家の壁の色、屋根の色ばかりに視線が行った。あの組み合わせはどう?あの色はどうお?ってな感じで。
 で、建築屋さんが示してくださるサンプルがまた細かい!これとこれって、そんなに違いますか?ってくらい、微妙に違う色のバリエーションがある。しかも、そのサンプルが、3〜5センチ四方なので、これが広い壁になると、どういった印象になるのか「さっぱり」見当がつかない。そう、「さっぱり」である。 「さっぱり」。
 したがって、「わからない。」
 これも正直に言うしかない。
 私の友達の家の壁は、この色ですよ、と教えてくれたり、建築中あるいは、その会社が建てた家を見せてくれては、あの家はこの色ですと教えてくれたりした。
 またもや、センスって何?オシャレって何?「素敵」ってどんな?
 とか、訳がわからなくなっていった。夫はある程度、屋根の色、家の壁の色のイメージがあったようで、その辺は途中からおまかせにした。思い描いている色もあったが、それが良いぞ!!と推す自信もまったくなく、それで良いよ、もうわからないから、考えるの疲れたから、おまかせって感じに無責任になってしまいました。まあ間取りはかなり私の思い通りにさせてもらったのでね。他は、そんなにこだわりが強くなかったのだ。
 例えば、家の中に関しても、「作ってほしい」と頼んだ棚は、高さを色々指定できたので、何を入れるかイメージをし、それならそこには、このくらいの高さが必要、などと、細かく指示を出した。それをイメージしなければ指示できないし、指示しないと作ってもらえないし、作ってもらえないと、思った物が思ったところに入らないので、必要な作業ではあったのだが、何をどこに片づけようかと思い描き、考えることが、段々ストレスになっていった。今、ここにまとめて置いてあるこれらは、新しい家のこの辺りに片づけようかなとか。長さや高さを測り、大体これくらいは必要だと告げる。もううっとうしくなって投げ出したくなったが、ちゃんと収納できないと、使いにくい邪魔な棚になるばかりだ。