奥田民生がアルバムを出した。バンザーイ!!!
 待ち遠しかったなあ。QUEENが好きな母は「生きているから、新曲が出る。新曲が聴けるっていうのは、羨ましいことなのよ。」と言う。そういえばそうだなと、新しいアルバムが出る度にありがたく思うようになった。
 今回のアルバムは『OT COME HOME』というタイトルで、予約を入れた時に「ん?‘ET GO HOME’を意識してわざとそういうタイトルにしたのかな」と思った。
 初回限定盤で届いたアルバムは、「ちょっとこれどこに置くのよ〜」と、文句を言いたくなるようなサイズである。何もこんな大きさにしなくても。
 私の幼い頃は、今となっては、でっかいサイズのレコードが当たり前であった。父がレコードを買って音楽を聴くことが好きで、もちろんヴァイオリンをやっている母にとっても、レコードは大切な物である。両親が聴く音楽を聴いて育った。レコードの音は大好きだ。幼い私は、針を上手に落とせないことがあって、時々レコードを傷つけてしまった。
 そんなレコードや、カセットテープとかMDとか、色々思い出はあるけれど、今はそれをさておき、ウーン、この大きさ。そして、ジャケットを見て、あっやっぱりETを意識したのかと笑った。さらに中を開けると……。
 なんとたくさんの奥田民生の写真。大きい。嬉しい。しかし!
 そこには、おじいさんがいた(笑)。
 大変失礼なのだが、ここしばらく、テレビで観ることがあっても、奥田民生のおじいさん化が著しい。夫と私は、お互いをよく「もう初老だからね!」とか笑い合ったりしているが、さらにほんの少し年上の奥田民生お兄さんが奥田民生おじいちゃんになっていることに気付いた。いやいや、やっぱり失礼だとはわかっているのだが、でも私たちが初老なら、奥田民生だって、立派な(?)初老の仲間である。私たちよりちょっと上だから当たり前だとわかっていても、しみじみとそれを感じてしまって、感慨深くなった。じ〜ん。
 とは言え、私は、普段の様子や会話の様子、その内容などより、歌っている姿、ギターを弾いている姿が大好きなのだ。そして、その写真がことごとく「おじいさん」であった。
 曲を聴くと、私の勉強不足があったり、鈍かったりするのかもしれないが、多くの曲が、どこかで聴いた曲のイントロを思い出す、まさに「come home」といった風である。イントロの続きは、もちろん違う曲なのだが、それでも何かしらの曲を連想させるものが多い。この曲はあの曲を連想するとか、似ているとか。そのことについては、キリがないし、主観もあると思うし、あえて触れないことにします。
 前、テレビで「もう声張ると疲れる。」なんていうようなことを自分で言って笑っていたが、なかなかどうして、声張ってる曲、結構あるじゃないか。どの曲を聴いても、カッコいい!!
 しかしそうか、もうおじいさんなんだな。私たちより常にお兄さんだけど、それはつまりおじいさんなんだな。だって、私たちが初老だから!(もう良いから……)
 色々な思いが入り混じる中、死ぬまでファンでいるんだなということを実感した。