先日、友達に「子供にアニメって観せてる?」と聞かれた。
 何度も書くが、我が子は何故かアニメに興味がない。夫も私も子供の頃、たくさんのアニメを観て育ったし、夫はテレビっ子、私もテレビ好き、二人ともお笑い好きということもあり、息子がテレビを観ようと、何ら抵抗はない。息子の幼少期には、アニメでも観てくれたら、もう少し、せめて30分は、ラクに過ごせることもあるだろうにと思っていたので、アニメを観ないことを良いように思ったこともない。不思議というより、むしろ、何で観ないのよ!くらいに思っていた。何かでどうしても、1〜2時間、家のことで集中したい時なんか、ホント、アニメでも観てくれたら。1週間に一度でも良いから観てくれたら。だから友達に、とりあえずは「観ないんだよ。」と言ってから、色々と説明した。
 真面目な息子なので、ユーモアを身につけてほしかった。困難に直面しても、楽しんだり、面白く考えたり、自分を笑い飛ばすくらいの強い心と、何より客観性を持ってほしい。
 お笑いのカテゴリーでも書いたことがあるが、私は物心つくアメリカに行く前、2歳頃から、ドリフを観て「ちょっとだけよ」と、カトちゃんの真似して足を挙げて家族の笑いを取っていたほどである。お笑いに関してもまったく抵抗がない。テレビで下品なことを言えば、親が上手に工夫しながら説明できるくらいじゃないといけないと思っている。面白おかしく説明したり、ここは真面目に説明、と切り替えたり、お父さんと息子の同性同士で話したり、色々肝心なことを話すコミュニケーションの大事な場面が訪れるとすら思っている。だから、下ネタでも、「どういう意味?」と聞かれたら、きちんと説明したり。そこは、親として腕の見せ所ではないか。親が笑えば子供は笑っていいのだとわかるし、ひどいことをしていれば、これはひどいとか、お母さんはこれはやり過ぎだと思うとか、これは好きじゃないとか、こういうからくりがあるんだよと話す。できるだけ、野放しにはしないで、色々意見を言う。たくさんの刺激がある世の中で、社会に出ていながら、「どう反応して良いか、まったくわからない」というのは、子供にとっては不幸なことではないだろうか。反動が来ることもあるだろう。社会に出たら、奥田民生じゃないけど「誘惑や〜出来心や〜ぼろ儲けの罠や〜」(順番バラバラだけど)って色々待っているんだよ。
 で、アニメを観るんだったら、それは悪いことではない。色々なことが出てくるだろう。下品なことも、親はまだ話したくないことも。でも、それこそがコミュニケーションのチャンスである。本によるカウンセラーの言葉でもあった。「下品な言葉を言い出す」幼児期というのは、ユーモアが育つチャンスなのだということである。
 ユーモアのない人というのは、人生の面白さだけでなく、人間としての魅力も半減である。だから、フザけることも私は積極的だし、息子がフザけていることにはなるべくだけど、反応している。
 私に「子供にアニメ見せてる?」と聞いてきたその親は、平気で見せていて、あれもまたヨシと思っているようだが、その親の知り合いが、良くないと諭してきたらしい。