『振り子』には、ドラマチックなmuseの曲がぴったり合う。
 『follow me』では、museの方から鉄拳に、プロモーションビデオとして、パラパラ漫画を描いてくれるよう依頼があったらしい。
 私はmuseをよく知らず、とりあえず興味があって、CDを買ったら、結構激しい部分もある(笑)。一曲の中でも、バラード調のところがあり、クラシックな演奏が流れたりと、なかなか特徴的である。ちょっとQUEENも連想させたり、映画音楽っぽかったり、壮大なものも感じさせる。そして、やっぱり『振り子』でかかる曲『エクソジェネシス(脱出創世記:交響曲第3部(あがない)』が良い。ピアノの音色がとても心地良い。幼い頃にヴァイオリンの音色を聴いて、「音が悲しそうすぎる」と、よく泣いた私だが、ピアノの音色は、とても好きなのだ。「ピアノの音色が好き」ということには、長い間、気付いていなかった。割とここ何年かで気づいたことである。音がバラバラでなく、低い音を多用していない音色が良い。ちなみに、弾きたい曲があるのだが、聴いただけでも難し過ぎて、根気のない私には、できないかな、「聴く専門」で良いやと思っているのだが、せめて、ロックで好きな曲くらいは、弾けるようになりたいな。耳元でそれが聴けたら、心地良いだろうな。とは言え、ロックは単調な繰り返しがあるものの、実はシャープやフラットが多かったり、変化も多かったりで、結構譜面が面倒なこともある。
 私がピアノをあきらめたのは、本気で音楽家を目指すほどには好きではなかったことと、楽譜をいつまで経っても読む意志がなかったこと、知識で音符を頭に入れることが面倒だったこと、そして手がどうしても1オクターブまでしか届かなかったこと。
 リズムには自信があったし、音が好きだったので、ドラムをしたかったこともあるが、あれも実はある程度の才能が必要だとわかったのが大人になってから。
 金管楽器木管楽器にも憧れる。特に、クラリネットやフルート。持って歩けるだけでなく、吹いている姿がとにかく格好が良い。でも、間近で聴くと、それほど好みの音ではないのだ。ああでもでも、やっぱりちょっと吹いてみたいんだよなあ、カッコいいもん。聴いている人に向かって立つし。なんか潔くてカッコ良いように見えるのだ。
 で、音色に関して、私が一番心地良いのは、ピアノだということは、感覚的なものなので、どうしようもない。憧れとかカッコよさとか、そういうものを超えて、音が好きなのだ。ロックでピアノが目立つ曲だと、安易に好きになっちゃうことに、最近気づいた。
 で、このmuseの曲の多くは、ピアノが目立つように作られている。激しいロックも好きだし、バラードやクラシックばかりだと飽きてしまうけど、でも、そういうのを聴きたい気分になることもある。調べたわけではないのでよく知らないのだが、museには、ピアノがとても上手な人がいるようだ。
 鉄拳の『振り子』のお陰で、museのピアノをたくさん使った曲たちと出会い、久しぶりにピアノを弾きたくなった。時間のある時に。いつ、時間を作れるかな。でも、近いうちに弾くだろうと思い始めている。