学生の頃、飲み会とかで、何人かの男の子と一緒になっても、私は何をどう話したら良いかわからないし、おとなしい私は、面白くない女の子と思われているだろうと思い、黙々と飲み食いしている方だった。それに、中身のない話題は嫌いで、私の返答は素っ気なかった。素っ気ない=いやだなあという意志。これが私の公式です。だから、軽々しい男性も私はうっとうしがったし、話しかけてこない男性も、素っ気ない=いやだなあと思われているんだろうと思い、話しかけない。じゃあ誰と話すんだよ!って話だ。
 でも、男性側はそうではないと言う。えーそうかなあ。だって、話してくれるなって感じで怒っているように見える人に、話しかけたくないよ〜。ムスっとしているとか、他の女性とは楽しく話しているのに自分とは話さないなら、私は嫌われているんだろうって思う。だから、私は自分に話しかけてくれる人にしか好意を持たなかった。よく話して、私にも色々聞いてくれる人。甘ったれていますね。女性としての自信もない。それに、ある程度仮面をかぶれますが、相手が男女問わずすごく人見知りです。かなり素っ気ないです。何回会っても、なかなか打ち解けていませんよ、私は。この年齢になってようやく、表面上はそれなりに話すけど、すごく社交辞令です。だから、男性が、緊張しているにしろ、していないにしろ、気を使って話さないと、私がまずそちらを向きません。話してくれる人の中から、好きな人ができて、好きになったら自分でそれなりにアピールします。気さくに話してくれる人を好きになるので、話してくれたら、恋に落ちるのは簡単です。でも、自分で落ちた池から這い上がることもできます。抑止力も強いです(笑)。特に結婚してから、話していて楽しいのは、異性であっても同性相手っていう感じが強くなったし、奥さんという立場である以上、そういう恋という名の池にポチャンポチャン落ちている場合ではない。でもまあ、じゃあその法則から考えると、気軽に私に話しかけてくれる人は、私をそれほど意識していないってことですね。中にはストレートな人もいたけど、少数派ってことか。ああだから、私が好きになった人は、友達にしか思えないみたいなことを言う人がいたのか!20年ほど前の私よ……色々教えてあげたい。
 でもね、総じて無愛想でしたよ、男性陣の皆さん。ダンナの言うことがもし真実なら、私、知らないうちに相当モテモテだったぞ!!!
 ……。いや、でも、やっぱり全然好みじゃなかったから、話しかけることもしなかった、ってことも充分あるじゃないか。そうだよねえ。別に私、そんな特別美人とかスタイルが良いなんてこともないし。人見知りでお喋りもうまくもないし。なんといっても、立ち居振る舞いが、すごく気が利かないし。やってもらうのを待っているようなタイプですから。いや、あえて待っているわけじゃないんですよ。気がつかないんです。だから結果、気が利かず、待ってしまっているように見える。今でも。なので、私と付き合うような人は、食事中とか、男女問わず、皆さん結構マメです。そんで、軽い話題が好きじゃないっていう面倒くさいタイプだし。いやあ、とてもじゃないけど好意を持っているようには見えなかったなあ。うん。そっちの方がやっぱりあっている気がします。
 ……というわけで、真相は藪の中ってことに。