前回の年末は、私がインフルエンザにかかってしまったため、滞在期間が短くなってしまい、嵐のようにワーッと行って、ワーッと騒いで(息子が)、ワーッと去る羽目になりました。わー!
 大変だったけど、わずかな時間だったけど、息子の興奮している様子を見て、おじいちゃんおばあちゃんや、自分のいとこと喋っている様子を見て、やっぱり行って良かったなと思う。親戚の存在って独特で、きっとなくてはならないものではないけれど、あった方が良い、と私は思っている。思い出があると、何かあった時にお互い助けようという気持ちになるだろうし、幼い頃からの自分を知っている存在があるというのは、時に気持ちが安定することにもなる。
 今回は、滞在中のことでなく、私の別れ際のグダグダ感が、たまらなかったです。
 いつも通り、父が最寄りの駅まで送ってくれた。その車に乗る時に、車の中から、私の祖母と兄夫婦、姪っ子たちにバイバイ手を振りながら「気をつけてね〜」と言った。身体に気をつけて、と言いたかったのだ。でも、車に乗った側が「気をつけてね〜」と言うのは、何だかおかしい気がした。「気をつけてね」って、これから新幹線や電車など、色々な交通手段を使って移動する人に、事故のないようにと向けた言葉であることが多いですよね。これから帰る自分たちの方が気をつけろよ、と瞬時に私の頭の中で、自分にツッコミが入った。「気をつけてね、って気をつけるのはこっちか。」と言って笑って手を振った。そしてそこでやめれば良かった。のに、「気をつけてほしいのは身体に、という意味だよ」ということがどうしても頭に残り、慌てて「身体にね。」とくっつけた。急に「身体にね」と言って、何のこっちゃだよ、とまた頭の中でツッコミが入り、ウフフと笑ってしまった。意味がわからないだろうと思い、改めて「身体に気をつけてね、って意味だね。」と、言ってまたウフフと笑い、「じゃあ身体に気をつけてね。」と、窓を閉めて座り直したら、夫が「何?魚に火をつけて???」とキョトンとした顔をしている。
 魚に火をつけてね?
 ……いやいや、身体に気をつけてね、だよ。あれ?そう聞こえた?ああ、でももう皆は見えなくなったよ。

 そのようにして、私は、皆に向かって、「気をつけてね、あっ気をつけるのはこっちか。いや、身体にね。ウフフ。身体に気をつけてね、って意味だね。」とかブツブツ言いながらウフフと笑い、しまいには「魚に火をつけてね。」と言って(いるように聞こえて)、バイバイ別れてきたのだった。
 そんな今年の年始。
 今年は色々ありそうだから、また早く皆に会いたいです。