もう少し、プリウスの話を続けます。
 納車したのは、忘れもしません、12月28日。私は、インフルエンザの熱が下がった翌日で、まだ頭がフラフラだった。その日は、近くの土地を見に行き、意志決定もした日です。いやいや、お金があるわけではありません。車のためにコツコツ貯めてはいたけど、それもローンで余分に払いたくないから。土地だって、見切り発車です。こちらは当然ローンを組み組み、双方の親にお世話にならないと、何ともなりません。ローンだって、ギリギリの感じで払うことになるようです。かなり厳しいと思います。お互いの実家が遠方にあって、でも、兄弟もいない、近くに親戚もいない息子に、できるだけ、おじいちゃんおばあちゃんとの接触の楽しさ、大事さを知ってほしい。親戚って楽しいものだ、色々な大人がいる、大人って色々な考えがあるのだとわかってもらいたい。思い出をたくさん作ってあげたいし、双方の両親だって、孫の、特に小さい頃の孫の様子を見ることができたら嬉しいだろうと思った。なので、少し大変でも頑張ってきた。もちろん毎回の出費がかなりのもので、しかも年に数回は、国内の身近なところで良いから旅行したいものだから、お金も貯まるわけがないんですよ。それでも今のアパートを出たいという、夫と私の、強い強い思いがあってのことです。
 で、28日。ダンナのスケジュールチェックをして、仕事が10時からあるのだと思いこんだ私は、9時に納車してもらうように前日に頼んでしまった。実際は、ダンナの仕事、その日は「絶対10時〜」ではなくて、融通がきくから、もう少しのんびり寝てたかった、というのが夫婦共通の思いでした。
 起きて間もなく、まだバタバタしている所に、早めのピンポンが鳴り、表に出た。
 マイナーチェンジすると高くなるというので、その直前の購入。色の選択の余地はなく、もうメタリックホワイトというのしか残っていなかった。本当は紺とか赤とか色々家族で議論していたのに、高くなる直前のだと、結局それしか残っていないというメタリックホワイトに決定。来た車は、一旦、油の中に浸かってきたのでは?というギトギト感があったが、間もなく、そのギトギト感すら愛しくなります。
 そして、すぐに操作の説明。
 「……。」
 聞いてはいたけど、エンジンをかけるのが、ボタンというか、スイッチ。説明を聞いているうちに、パソコンの操作を聞いているような気分に陥った。そう言えば、最初に押すスイッチも、パソコンの電源ボタンと同じデザインだ。ギアのチェンジも、マニュアルもどきのようなレバーを使う。20年以上前に、教習所でマニュアル車で免許を取った、その時しかマニュアル車を運転したことないのに、そういう形のレバーは、こっちがバックとかローとか2速とか、何となく身体にしみついているものなんですね、えっその動きはバックなのでは?あれっ、それは3速では?4速では??などと混乱する。さらに、色々操作が細かく分かれていて、不安がよぎる。使いこなせるのか?!