約一年前の話になってしまいますが、三年生の息子の運動会があった。
 今回は、地震の後で、この辺りは、放射線に関して日常を過ごすには心配のない値で、安心して運動会ができるものの、色々な意見の人がいるので、顔を合わすことについて、少々気が重いなと思っての参加だったが、結果から言えば、結構楽しめた。
 息子が幼稚園の時の運動会は、格別だった。毎年毎年、自分の子の成長が驚きと感動と共にあって、その「1年」の貴重さを感じていた。行事が大好きな息子なので、ウチの中でも、いっぱい踊りの練習を見せてくれていたし、当日も、皆一緒の踊りのはずなのに、何故か独特になってしまう息子の動きに爆笑し、ビデオに自分の笑い声を入れないようにすることに心を砕いた。笑って手が揺れるので、画面も揺れてしまうのは、防げなかったが。でも感動する。
 行事の後や、自分の出番の後には、息子はよく泣いた。緊張が緩むらしく、大泣きして、夫や私を困らせた。なので、それに関しても、ハラハラしたり、ウンザリしたり。
 親が参加する競技では、夫は「よしよし出ようじゃないか」と積極的に出てくれた。年長の時の運動会の設営、撤収作業にも、夫が参加してくれた。別に知り合いとかいなくても、マイペースに参加してくれた。
 幼稚園の運動会はそんな感じ。
 ところが、小学校入ってから、幼稚園とは全然違う運動会に戸惑った。
 親が楽しい感じはなく、子供たち中心である。当たり前だけど。ビデオを持って走り回っても、撮るシーンも少ないので、ただボンヤリ眺めている。○メートル走なるものは、息子はニコニコしながら最後尾なので、あまり克明に記録するのもどうかなと思うし、一瞬で終わるので、「あー最後だ。ニコニコしてるよ。」とか言って終わる。出番が少なく、遠くでやってるので、こちらはのんびりしたものだ。なんなら退屈だと言っても良いくらいだ。
 息子の小学校では、1〜2年生は、午前中で帰るので、弁当もなかった。