息子の機嫌の波が激しいことについて、話は続きます。
 息子の3年生になってからの担任の先生は、前年度受け持っていた学年の母親からの話で、宿題が多いことで有名だと聞かされていて、当時の息子には非常に負担であると感じた。地震のストレスもあるし、のんびり屋の息子に合わせろ、と言うのではないが、元々自分で調べ物をしたり、好奇心にまかせてあれこれ聞いてきたりするのが好きな息子。そんな時間もなくなり、泣いては時間がないと訴え、週末になると吐く、というのを繰り返していたので、周りのお母さんたちに宿題の量は適切と思うかと聞いたら、やはり多い、大変だというのが、私の周りのお母さんたちの意見だったので、無駄になるかもと思いつつ、先生と話をしに行った。で、意外と先生は、聞く耳持ってくれたんです。1時間ほど話し合い、ちょっと気持ちがスレ違ったところはあったけど、先生の、子供のことを考える気持ちが伝わってきて、意義のある話し合いになった。息子のことをよく見てくれていることもわかったし、息子の、先生にはなかなか見えてこない特徴を話すこともできた。
 担任の先生は、「学校ですごく頑張っているんですよ。良い子にしてくれているから、できない時には注意するけど、できた時にはちゃんと誉めてあげるよう努力する。」と伝えてくれて、私も、特別扱いすることなく、注意したり誉めたりしてほしいと話した。
 そこでハッとしたのは、私はあまり、誉めてあげていないのではないか?ということであった。意識している面では誉めているけど、息子が黙って頑張っているところでは、私も流していたのではないかと気付いた。エライ、すごい、よくやった、とかは伝えているけど、ふと「良いねぇ」「頑張っているね」ということは伝えていないと気付いた。
 私は実は、息子のテストという物に非常に無頓着であった。2年生の途中で、そう言えば、息子はよくテストの話をするけど、「テストだよ」と改めて見せてくれたことはない。「そう言えば、これってテストなの?」と持ち帰るプリントを見ながら言うと「そうだよ」と教えてくれた。良い点数のも多く、いかにも完璧主義の息子だなと思うくらいで、あまり良くない点数の時もそうかそうかと流して見ていた。でも、ふと、3年生になって、「そう言えば、先生は、良い点数を取ったら、毎回‘very good!’と一言書いて特別感を出してくれている。私は何も誉めたことがない。」と気付いた。時には良くない点数をとりつつ、ほぼ良い点数を取り続けているプリント見て、胸が痛んだ。息子は自分のために頑張っているんだろうけど、まだ低学年、誰にも言われないのに、100点とか良い点数を採り、親に誉められないって寂しくないか?
 なので、それを伝えた。よく頑張っているよね。宿題だって、泣いたりグズったりしながらも、ちゃんと仕上げるじゃない。よく頑張ってるよ。
 すると、息子は照れ笑いをしながら抱きついてきた。
 ああ、気がついて良かった!!私のバカバカ!何で今まで気がつかなかったんだろう。でも、気付いて伝えることができて、本当に良かった。
 そう、宿題だって、泣いたり喚いたりしながらも、結局は自分で始めて、自分で仕上げているではないか。そこを誉めてあげなくちゃと。