息子が、大きなバッタのような虫をウチに持って帰りました。
 とは言っても、私が手伝って、のことです。アパートの入口で、あんまり見たことないようなサイズのでっかいバッタのようなものを見つけ、息子がつかまえようとしたけど、かまれたのか痛かったらしく逃がしてしまい、それよりさらに一回りデカイのを、ポスト付近で見つけたので、今度こそと、大袈裟に、網とカゴを持ってきた。ところが、とり慣れていない息子は、下手クソなので、私が「気持ち悪い!気持ち悪い〜!やめて〜」とかヒーヒー言いながら、何とかカゴに入れました。
 ここのカテゴリーで書いたことあったっけ、本当にまったく、いつからこんなに虫が苦手になってしまったのだろうか。
 4〜5歳の頃、兄たちと一緒に、草のたくさんある場所に行き、よくてんとう虫を捕まえた。そのてんとう虫でさえ、今はギリギリのレベル、というくらい、虫が苦手。
 当時、蝶々を嬉しげに捕まえたが、アップでジロジロ顔を見ると、途端に気持ちが悪くなり、力を抜いてしまった瞬間、目の前で「バサバサ!!」と蝶がとんで逃げた。アップで見た「チョウチョって可愛くない、むしろ気持ち悪い!」と思った瞬間と、その「バサバサ」感とが記憶に残り、さらに粉が指について、蝶が嫌いになってしまった。
 あと、疲れやストレスからか、よく30センチほどある蟻が、玄関外の階段を上がった所にたくさん這いまわっているのを見た気がして、泣いては母を大声で呼んで「蟻がいる!!」と言った。母が「何もいないわよ」と言うと、確かに何もいない。でも、その時に見た蟻たちの、脚の角ばった感じが気持ち悪くて、それから蟻が大嫌いになった。
 2年生の頃は、だんごむしを丸めては、コロコロと坂から転がして遊んでいた。これも、つかんでまじまじと裏側を観察してから嫌いになった。たくさんの細かい足がうにゃうにゃ動いているのが耐えられなくなった。当時は、かみきり虫もつかまえて持って帰ってきたり、バッタをつかまえては跳ばしたりしていたし、カブトムシの成長を楽しみにしていた。3年生の頃には、アメンボをつかまえたり、死んでしまう寸前のトンボに、何故か水をやろうとして近くに水を用意してみたりしたが、翌日首が折れていたのを見てトンボも苦手になった。4〜5年生の頃だったかな、父や兄とセミをよく採りに行ったが、捕まえたセミが鳴いている姿を間近に見て、気持ちが悪くなった。5年生の頃、巨大なゴキブリを見てそのでっかい背中の、のぺっと何にもないくせにテカテカした感じが嫌いになった。でも、中学生の頃もカナブンはまだ平気だった記憶がある。段々あれのあそこがイヤ、これのあそこがイヤと、なっていき、大学生の頃、キャンプの設営時に、すのこの裏にたくさんはりついたコオロギが、巨大だったことや、家のベランダに巨大なクモが出たこと。その動き。キャンプ地のクモもそこまでじゃないけど、相当に巨大だったことなど、嫌いになる要素はどんどん増えていった。爬虫類もさわれないけど、見る分にはまだマシだ。昆虫は、見るのも嫌だ。小さなクモも蚊も、ウチの中で見つけたらつぶしちゃうけど、でも大嫌い!!見るのもいや。
 そんな私が、息子のために、呼吸困難になりそうになりながら(笑)何とかそのバッタらしき物を捕まえた。