ユニコーンが再結成して出たアルバムが『シャンブル』だった。
 そして次に出たのが、昨年の5月。『Z』です。
 奥田民生が『OTRL』という、ソロアルバムについては、ここでも書いた通り。息子も気に入っていて、ドラムレッスンの時に、そのCDを持たせると、その中の色々な曲で、ドラムの演奏の練習をしてくれるらしい。そして、『MTR&Y』というライヴツアーを、ベース小原礼、ドラム湊雅史、キーボード斉藤有太と行ったのだが、やはりそのライブに行けず、DVDで買って観た。ある曲の最後の方、その時の雰囲気で盛り上がり、ドラムもキーボードも圧巻の場面があって、詳しく書きたいなーと思っていたところだったが、そうこうしているうちに、アルバム『Z』が出ちゃった。そして、間もなく『Z?』。
 今のユニコーンは、過去とは明らかに違うけれど、楽しめる点では変わらない。
 川西のドラムは、リズムが、ビタッと合う感じで、いつ聴いても音が独特。小さめの体でメリハリと迫力のある音を出してくれる。手島いさむのギターもタッピングをマスターしてからなのか、最近ますます磨きがかかっているようだ。皆が一度解散してから10何年もずっと、真摯に音楽の道を歩んできたというのが、彼らの音楽に対する気持ちが表れているではないか。
 面白かったのは、『Z』に付いていたDVDで、『WAO』という曲を演奏した時だ。前のDVD『蘇る勤労』の演奏時より、ずっと安定している。ドラムもギターもベースも、全員が自信満々に演奏していて、あまりにも息が合っているので、見ていて爽快だ。
 そして、『Z』の中の曲。
 ユニコーンで作ったアルバムには、奥田民生だけの作詞作曲にはない魅力がある。
 ユニコーン奥田民生、どちらが好きなの?とダンナに聞かれたことがあるけど、奥田民生作詞作曲、ボーカル、が一番好きなので、奥田民生を観ることができるのなら、ユニコーンじゃなくても良いんです。でも、ユニコーンにはユニコーンの魅力があるので、それはそれ。失くしてほしくないと強く願う!それに、他の人の作詞作曲で歌っている魅力もまた良いのだ。私の少ないS成分がちょっと刺激されるんですね(笑)。歌わされている感じ。いや、好んで歌っていると思うんだけど、自分の曲ではないでしょ。自分の歌いやすいメロディやリズムというわけではない。阿部の曲なんか、ロマンチックで気持ち良いメロディラインと、奥田民生は使わないような歌詞が満載。それを歌っているのが、こちら側としては、「歌わされている感じ」として勝手に聴いてしまうんですね。それが良い。特に息子も気に入っている『Z?』の方、最後の曲『晴天ナリ』は、少し慎重に音を探っている感じが奥田民生らしくなくて良い。
 それにしても、本当に高い声が出るんだなあといつも感心してしまう。声を張ったり抑えたりしながら、当たり前に歌うので、一緒に口ずさもうとすると、あれっ意外と高いのね、と一人でこっそり慌てるのダ。