元々、宇宙に興味があり、図鑑を読みつくすほど、息子は宇宙に関係することが好きだった。でも、それはもしかしたら、数字的なことに興味があるからかも、と思い始めた。惑星同士を比べて、どっちが重いだの、重力が強いだの、私が一番興味のない数字に関して、息子にとっては、もっとも魅力があるのではと。(その証拠に、今は元素に夢中である)
 発端は、隣りの市の科学館に行って、ゲームをしている時に、データ的なものがゲームの合間に出てくるので、そちらに興味をひかれたということだった。
 マンガ『宇宙兄弟』(小山宙哉著)にハマったのは、何故なのか、それはわからないけど、ストーリー性かなあ?小山宙哉さんスゴイです。
 でも、例えば星座のことで、ギリシャ神話が元になったものが多いため、ギリシャ神話にも興味が出てくるかと思えば、そうではないらしい。星座が面白いのなら、ギリシャ神話を知っておくと、もっと面白いよと勧めてみたけど、それは却下された。
 息子は、好奇心の塊だと常々思っていたが、その好奇心も実は偏っているなあと気がつき始めた。
 私が幼い頃から持ってきた好奇心とは全然違うし、他人の子供の中に「私も幼い頃そうだったよ!わかるなあ。」っていう好奇心を見つけると、すごく羨ましい。ウチの息子にはない所だと、少し寂しく感じる。
 よく男の子を例にして、赤ちゃんの頃から興味を持つのが虫や動物だと、テレビの戦隊モノが好きになり、生き物に好奇心は向くと言われる。ところが、その対象が電車など乗り物だと、戦隊モノには興味が湧かず、昆虫などにも興味が向かないと言われる。でもそれは、偏り過ぎというか極端な話であって、一般的にそうだということもない。私の兄などは、昆虫は好き、戦隊モノもよく観ていたけど、電車など乗り物も大好きだった。多分夫も、色々興味は向いていただろう。
 女の子である私は、それに無理矢理当てはめれば、戦隊モノ派である。乗り物も乗っているのは結構好きだけど、形とか種類とか、あまり興味がない。単に乗っている時の気分が良い。兄と一緒に戦隊モノを観て、兄がそういうのを卒業しても私一人で観ていたし、幼い頃は昆虫も好きだった。大きくなるにつれて、昆虫は、極端というほどに苦手になってしまったけど。女の子にありがちな、動物好きもそうであった。でも、母が「佳澄は動物が好きね」と一歩引いた感じで言われていたくらいなので、かなり好きだったと思われる。よく言われる「アナタ、犬派?猫派?」も、どちらも可愛くて、どっち派でもなければ、どっち派でもある。
 で、私は自然な気持ちの流れとして、水族館や動物園は、当然子供は好きなものだと思い込んでいた。ところが、息子は違った。息子にとって水族館は、数分で駆け抜ける場所なようで、動物園も楽しみ方がピンと来ていない。触ってみたいという欲求も少ない。昆虫に至っては、子供のクセに、触ろうともしないし、つかまえたい気持ちもほとんどない。その動きにもあまり興味ないらしい。そして、息子は、極端な例の一人だとわかった。
 戦隊モノも観ない。現在、『はなかっぱ』以外はアニメもあまり好きじゃない。自然界の物をキレイだね〜ということはあっても、興味が湧くとか知りたいとかいう感じではない。
 宇宙だって好きだけど、そこに心を動かされるとかそういったものもない。私は星空を見上げると、心が強く動く。プラネタリウムを見ていて、胸がいっぱいになる。気が遠くなって怖くなることすらある。そういった見方はしていないようだ。