小学校三年生になった息子だが、三年生になりたての頃は、大地震の直後で、ストレスを感じやすく、ちょっとした緊張や、ストレスなどで、よく吐いた。幼稚園の頃からずっと皆勤賞を狙っていて、まだそれほど丈夫じゃない息子は、いつも皆勤には程遠いのだが、かなり頑張って通い続けた。でもやっぱり体調を崩して休み、それから私が宿題の量や息子の体調のことで先生と話しに行ったりしているうちに、いつも通りの息子になった。「頑張っている」といったような、張り詰めた緊張感がなく、グズグズ言うようにもなった。ああ、元通りね、と思ったものの、そのグズグズは激しさを増していっていた。
 宿題を自分で始めようとする。しかし、やりたくない気持ちがある。でもやらなければならない。サボっちゃえ、なんてできない息子。その葛藤で、宿題をやる時には、毎回、一人で怒って泣いて、ひとしきり物に当たって、15分〜20分ほどしたら静かになる。やっと宿題を始めたんだ……と思うと、ちょこちょこ笑い声が聞こえているので、マンガでも読んでいるらしい。結局、晩御飯ができる約2時間後位までかかって、何とか宿題を仕上げる。
 晩御飯も少し遅めになってしまうので、寝るまでの時間、お風呂に入ったり翌日の準備をしたりとバタバタする。その「時間に追われる」感じがとてもイヤみたいで、また何かと因縁をつけて、理不尽なことを言い、からんできては泣く。泣いているともっと時間がなくなるよと言うが、そんなことを言おうものならもっと泣く。泣かせているとまたいつまでも泣いている。どっちにしても大泣きする。
 毎日2回の大泣きが日課のようになっていて、こちらも辟易する。キミのノルマか、とツッコミたい。
 私はこんなじゃなかったのになあ。まずその気持ちが出てくる。そもそもそんなに宿題が出なかったけど、ドリルなどの量を見てウンザリすることもあったけど、出来の悪い私は、よく怒られながら泣きながら宿題をやり終え、それが済んだら、毎日1時間はピアノを弾いて、テレビ観て、晩御飯。晩御飯があまりにのんびりなので、時々注意されたけど、それくらいかなあ。食べ終わってから、また少しテレビ観て、お風呂入って寝る。そんな感じ。スイミングスクールにも好きで通っていたし、そこでの人間関係も学校とはまた違ったもので、嫌いではなかった。
 自分の小学生時代とあまりにも違う息子の日常。私はその現実を目の前に、呆然とする。
 そんな感じでした。
 どうして良いかわからない。何か話しかけても、どこかに引っかかりを見つけては怒ったり泣いたりする。会話にならない。思春期いっぱいまでこれが続くのか?