今年の、大きな地震があって、私たちの住んでいる地域は、放射能のことが色々言われて、結局今の所は落ち着いているものの、3月当初は、私たち家族も一時、避難をした。
 当時、避難した人は割といて、息子の英語の先生も外国に戻ってしまった。
 息子は、幼稚園の年長の頃だったか、自分から「英語を習いたい」と言いだして、へーと驚きつつ、動機もしっかりしていたので、通わせた。ちょっと休んだ時もあったけど、1年生からはまた再開して、通っていた。色々息子なりにシャクレながらも覚えていった(笑。これに関しては過去、英語を習いたいと言った頃の文章を読んで下さい)。
 その頃、「水泳はどう?」「楽器は?」とか勧めたが「習うほどじゃない」と一蹴され、息子のあまりにもしっかりとした「自分の考え」と、嫌なことは徹底的にいやがり、グズるという性格に、それ以前もそれ以後も、習い事を押し付けたことはない。
 ところが、地震の時に、英語の先生が外国に戻ってしまったと聞いて、息子の顔が曇った。そして「じゃあもう英語は良いよ!」と言った。他の大手の英会話学校に、外国人の先生はいるようだったので、そのことを話したが、いったん心が離れると、もう後戻りはしてくれないようだった。「あそこに通うのが好きだったんだ」と言って、譲らない。
 息子は、地震のショックでストレスを感じて、吐いたりした後だったので、何とか元気づけたくて「もし、代わりに他のことでやりたいことがあったら、習っても良いよ。」と言うと「例えば?」と言うので「スポーツなんかはどう?水泳とか、前ちょっとやった体操もあるよ。楽器でも良いよね、やりたいのがあったら、ギターとかドラムとか、好きでしょ。」と言うと、「そうだねぇ!」とパッと明るい顔になって「じゃあドラムするよ!」と即答した。
 0歳代の時から「この子は、リズム感が良い」と感心することが多かった。メロディがなくても、メトロノームの音を聞いて、身体をノリノリで揺らして踊っていた。歌を歌うようになって、「私の当時より音痴だなあ」と思うことはあっても、リズム感だけはしっかりしていた。奥田民生の曲を聴いて、2〜3歳頃から首を振りながら聴いているのを見ても、リズムは正しく刻んでいた。リズムの取り方も、自分の好きに刻んでみたりもしていたが、ズレることはあまりなかったので、感心していた。
 そして、wii musicである。実は息子、wii musicで、ドラムの手のさばき方は多少慣れている。そこのドラムレッスンが、15段階に分かれていて、学生の頃から、音にもポジション的にもドラムに憧れていた私は、1からやってみたのだが、3の辺りで、30分やっても40分やってもクリアしない。まったく前に進まずイラ立っている私を見て、息子があれやこれやとアドバイスしてきた。そして、「わかってるけど、できないんだよう!」と私は怒ってしまった。逆ギレってやつだ(笑)。それでも頑張ろうという意欲はわかなかった。ただただ自分の力量みたいのがわかって、ガッカリした。もっと私はできるんじゃないかと思っていたからだ。
 でも、息子は、14までクリアした。そこそこうまくいくと、チェックが入り、バッチリ合格だと冠のマークがつく。息子は次々と、冠のマークをつけていった。