ほんの少し、宇宙に関連して、息子の将来を想像してみたりします。
 少しずつ、息子の友達たちも、好きなことがハッキリしてきている。宇宙好きな友達も、絵が好きで、飛行機の内部とか、仕組みとか、そういったことを事細かに絵に描くようだ。幼稚園からの仲良し君も、信号大好きだったが、今、それとつながっていると思われる車が大好きで、トレーシングペーパーに、熱心に車を写したり、車会社の見学に行ったりしているらしく、その弟クンは、動物や昆虫好き。息子のように、図鑑から得た知識とかじゃなく、実体験であらゆる感動を知っている。何となく皆の将来を思い浮かべて楽しい気持ちになる。息子は将来何になるのだろう。
 私は元々、自分のやらせたいことを押し付けない、という方針を強く持っている。自分がそうやって育てられたことに対して、そのありがたさを身にしみてわかっているのだ。経済的にとか、そこの家庭の方針で、やらせられないということはあるだろう。でも、「親である自分が」やりたいこと、「子供の頃の自分が」やりたかったことを、子供には勧めたくはない。わかりますか?それは、自分の夢だからです。自分がやりたいことは、自分の親の願いとは違うとは思いませんか?これは、世の親たちに、声を大にして言いたい。
 そして、心理学を勉強するにつれ、それは子供の成育にも、非常に重要な考えだということがわかった。子供に自分のやりたいことを押し付けるのは、子供の自主性をつぶす、と言うと、それだけかと思われそうだが、子供の自主性をつぶすことが、どんなに罪か、理解していない親も多いと思う。それは、子供の感情を抑え、子供の感性をつぶし、子供の自信を失わせ、自分の言葉で自分の考えを述べる力を失くしていくということである。どんなに「感性に訴える習い事」であっても、なのだ。子供自身が積極的に取り組んでいないと、本当の意味で吸収できていない。その後、どんな大人になるか、つまり、感情を上手にコントロールできず、鈍感になり、必要以上に臆病で、自分のことばで自分を表現できない。自分の頭で物を考える力が少ないということ。行動にも移せないから、そういう人は、批判だけは積極的だ。そういう風に育った親は、すぐにわかります。結構多いのも感じています。そして、子供に同じことをしてしまっていることに、気づいていない。
 そういう家庭を見ていると、本当に気の毒になる。この子も将来、どんな立派な地位についても、きっとずっと自信がなく、それ故に尊大な態度を取るのだろう。
 ちょっと話がそれてしまいました。私が親しくしている親たちは、子育ての方針がなかなかクリアです。子供のやりたいことに気付いたら、できるだけ一緒に体験している。やらせてみている。そういう子たちは、自分の好きなことを語る時に、一生懸命で、自分の言葉で表現してくれる。私もワクワクする。今興味があることと、違うことを仕事とするかもしれないけど、そういう子はきっと、どんな場でも、自分を発揮できると思う。
 今の時点で、息子に関して言えるのは、宇宙に関して、息子は興味があるということ、でも、息子は宇宙に神秘的な物やロマンは感じていない様子ということ。ISS(国際宇宙ステーション)が夜空に見える時、おそらく私ほどには感動していない。彼はどちらかと言えば、知識として興味があるのだ。一番に感じるのは、やはり数字に対する興味で、あらゆる数字に目がいくし、面倒な計算をすることが億劫ではなく楽しんでいるし、計算や、式、数字に、何らかの規則を見出すひらめきがある。勘が良い。なので、そちらをうまく伸ばせたら良いと思うのだが、私はその術を知らない。トホ。いつか追い越されそうだし。とりあえずは、その好奇心をつぶさないようにだけは、努力をしたいでーす。