今回の、テントで泊まったキャンプについて、最後にします。
 息子は、帰宅後、週末の宿題である作文を書いていた。「キャンプのこと書くんだ〜」と張り切って書いた。「あんなことも、こんなこともあったね。」と親子三人で話して、息子も「僕はあれが一番楽しかった」とか感想を言っていた。
 なので、どんなことをどんな風に書いたのかなと、少し期待して読んでみた。
 すると「キャンプには、○○1つと、○△を2つ、□○も持って行って、トイレに行くための懐中電灯も1つ」などと、持ち物を1ページにわたって、延々何行も書き連ねていた。私にとってはそんなことどうでも良くって、その場の体験と、何を感じたかを読みたいのに、なかなかそれが出てこない。
 いよいよ「タープを建てて、テントを張った」と来た。
 よしよし、それで?と思ったら。
 「片付けは、テントからで、次にタープ」という、これまた私にとってはそんなに大事とは思えない、順番が書いてあった。しかも、建てたり片づけたりする時の大変さも書かれていない。テント張ったら、次の文はもう片付け?と呆気に取られてさらに読み進めると、ザリガニのことがちょこっと書いてあって、最後に「また気持ち良くゆっくりしに、キャンプに行きたい」といった内容のことを書いていた。
 なんだ、もう終わっちゃった。拍子抜け〜(笑)
 夫に読んで聞かせると「まあ男の子ってそんなもんだよ。持って行った物が珍しくて、‘物’の方に興味があるんだね」と笑っていた。でもさあ〜、何か色々やったや〜ん、あれもこれも楽しかったって言ってたや〜ん、と脱力したけど、まあ最後の文に書いてあるように「気持ち良く、ゆっくり」できたのが、息子には良かったんだろう。
 私は、近くの温泉に入りに行ってまた戻ってきたことや、うす暗くなった時に食べた絶品のジンギスカン、その時の三人で分かち合った時間、夜の湖、満天の星空、朝、のんびり朝食を作って澄んだ空気の中でお喋りしながら食べたこと、が特別に印象に残った。
 まあでも、家族そろって「また行きたいね」と思えたことが、収穫でした。
 きっと来年も行くと思います。