ユニコーンが再結成してからのコンサートを観て、当時何となく聴き流していた曲が「この人が歌っていたのか」とか「ここはこの人の演奏だったのか」とか、「この歌のこの部分だけこの人が歌っていたのか」などとわかるようになり、知らなかった私にとっては、新しい発見がたくさんあった。
 やはり印象的なのは、そういうバンドだと知っていても、一人ひとり持ち歌があり、皆が作詞作曲をして、楽器を持ち代えることも多々あるということだ。
 私は元々、ドラムという存在が好きなんです。華々しく目立っている人より、その後ろで頑張って支えているポジションが大好きで。皆がワーキャーと応援している人より、それを隣りで微笑ましく見ているような人が好きなんです。多分、人の気持ちの余裕、とか客観性を感じたいんだろうと思います。最近やっと自分で何故なのか分析できたような気がします。私の男性の好みね(笑)。プラス包容力と、女の人にはない無邪気なところ。アッ。話が違う方向に……(笑)。そうそう、そういう「余裕」とか「客観性」とかに惹かれる私は、野球観戦が好きだった時も、それ故にキャッチャーという存在にとてつもない魅力を感じていた。なので、音楽ではドラムの人ですね。それが、奥田民生が、簡単ではあるが、ドラムを演奏している場面が少しあって、スゴイスゴイ!!とハシャいでしまった。
 ドラムは、wii musicを通して、いかに難しいかを思い知っている。夫や息子がそこそこクリアしていくのだが、私にはどうしてもできない。息子に「違うよ、こうだよ、ああだよ、こうしなきゃ」と色々言われ、そのうち「あー!!!いやだいやだ!うるさいよ!幾らやってもできないんだよーー!!できないんだからもうしたくなーい!」と子供のように怒ってスネてしまった私……。おとなげない……。「ドラムをしたい」なんて、昔は思っていたことがウソのように、今は「しないで良い」と思っている(笑)。私にはできない。
 ところで、もしも、中学生や高校生でユニコーンのファンだったら、私はやはりドラムの川西のファンだったかもしれない。奇抜な格好をしてみたり、で、あの繊細そうな感じも当時の私には魅力的に思えたかもしれない。
 そして、何年かの活動後、川西がユニコーンを脱退したのだ。ほどなく、ユニコーンは解散してしまった。