さて、夫と趣味、好みが似ていると勘違いされていて、実は当人たちには違いを感じているという話はほかにもある。
 テレビに関して言えば、私は時には映画を観たいのだが、夫のお笑いのDVDや録画したお笑い番組で時間に追われる。でもお笑いは二人とも好きなので結局並んでテレビを観る。そこでも微妙に好みが違う。面白いね!というのは一緒だが、「特に」とか「今日一番の」お気に入り!となると少し変わってくる。もちろんお互いの好みは、理解できる範囲内。
 コーヒーにしてもそう。夫はかなりコーヒーが好きだ。私もコーヒー好き。紅茶よりも実は好き。スーハーと粉の匂いをかいでいると、相当気持ち良い。なんか危ない、この文(笑)。でも、コーヒーは、私には胃にコタエルんですねぇ。多くても一日3杯まで。大抵1杯で済ませている。胃にコタエル以外の理由もある。体が冷える。体が冷えちゃいけない時期が、女性には一ヶ月に、一週間程あります。本当はさらにその二週間程前からちゃんとしておかなくちゃいけないのだけど、それじゃあほとんどコーヒーが飲めなくなるので、ちょっと前から、痛みがおさまる頃まで自粛。体が温まるという紅茶で手を打ちます。紅茶は飽きてしまうので、色々フレーバーを楽しむようにしています。あと私、4時以降はディキャフじゃないと、夜眠れなくなる。
 夫は平気だ。大してコーヒーが胃に負担になることもなく、夜眠れなくなるわけでもなく、身体も冷えないらしい。何よりもフレンチローストが好み。私は、胃への負担が怖いので、ついカフェオレ、みたいな軟弱なコーヒーを頼んでしまう。フレンチローストの味や匂いは好きなんだけどね。上の理由で、滅多に飲めない。
 大きな違いを挙げれば、夫は理系。仕事も理系。私にはどうしても理解できない内容である。頭がすぐシャットアウトしてしまう。途中から耳栓してるも同然。聞いているつもりなのに、聞こえてこないんですねぇ。理科は好きでも、物理は大嫌いだった。幾ら説明されても、それが計算になる意味がわからなかった。私は完全に文系です。国語は漢字も好きだけど、文を書くのも好きで、学校の定期的なテストだけでなく、実力テストも大抵が良い点数。漢文と古文は嫌いだったけど(笑)。又、大学の時、児童文学を専攻していたので、割合絵本に詳しい。で、夫も絵本が好きだ。しかし、「これ!」と最終的に食いつく絵本は、二人して別々の物だ。
 そして、二人とも心理学に興味がある。夫は仕事上で使うこともあり、そもそも哲学的なものや詩的なことも好む感性があるのでかなり話せるのだが、私とはここを掘り下げたい、というところが違う。なので、私のおススメの本を喜んで読むわけでもない。
 ジョギングもそう。夫がハマっていても、私は応援という形で参加していただけだったのだが、とうとう私も始めてしまった。しかし、夫は仕事があるし、私は息子が幼稚園に行っている間という制約があるため、二人で走るわけではない。もちろんスピードも違えば、走れる距離も全然違う。
 ここが似ている、と言っても、話していると違うところはたくさんある。細かい所ばかりだけどね。でもその「違い」がまた面白いんです。とフォローしておきましょう。