習い事に関しては、「行かなくて良い」と、とてもハッキリ言うんで、特に「行かなくては困る!」というような必要性も感じないし、早期教育に興味のない私なので、息子には無理に勧めてこなかった。
 こんな私も、早期教育に興味がなくなったのは、心理学の勉強を始めてからだ。色々な教育法に関しても、最初はわからず結構調べた。心理学を勉強するにあたって、本当に必要ないのかと調べることもあった。そして勉強すればするほど、必要ないという意志を強くしている。あったらあったで構わないが、「必要」があるかと聞かれたら「ない」と答える。その子が楽しんで興味を持ち、熱中できたり、好きだったりで、やっているのは素晴らしい。でも、無理にさせるものではない。我慢させたり、良い教育をさせているという親の自己満足や、周りへの見栄、親が良い親だと思われたいがためにさせるものではない。
 さて、そんな親子だが、息子を英語に通わせることになったのは、息子の「習いたい!」という強い意志があったからだ。
 最初は何故そんなことを言うのか、まったく思い当たることがなかった。
 そのため、「英語ができるようになったら、どんな風になりたいの?お喋りできるようになれたら嬉しいの?文字を読めるようになりたい?言葉を色々知りたい?」と聞いてみると「僕ね、言葉をわかるようになりたいんだ!そうしたら、外国行った時に、少しはわかるかもしれないでしょ!」と言う。何て具体的な妄想……いや、目標!……でも、外国行く時……っていつよ。何を根拠にそんなこと言うのかい。
 色々考えてみたが、夫と私の会話の中に、息子の思いつきは隠れていたらしい。私が、今の息子の年頃、アメリカの幼稚園に通っていたことや、夫と私がアメリカで知り合って結婚式したこと。息子も慕っている私の親友の一人が、アメリカで暮らしていたこと。夫が私に単語やニュアンス、発音などを聞いてくること。単語に関しては、夫の方が知っているので、大抵私は答えられないが、ニュアンスや発音に関しては、少し答えられる。そんな会話を息子は聞いていたんですね。黙っていたけど、きっと色々感じていたんですね。
 それでなんだろう。それしか思い当たらない。「英語を喋る外国に行く機会は、結構あるらしい」と思っているんだろう。いや、我が家は予定ないですよ。まあ良いけどさ。珍しく積極的なその姿勢を買おう。「できなくても平気」な息子ですから。貴重な意見です。
 でもね、息子、英語を言う時、シャクレるんだよねぇ。口角上げてシャクレるんで、そりゃアントニオ猪木でしょ。それで「フェ〜」とか「フォ〜」とか言うのが英語だと思っているんで、こっちはひっくり返って笑いそうになる。こらえているけど。こらえきれなくて、時々鼻息がフンと出てしまうけど。きっと先生も内心、大ウケしているに違いない。
 もう少し続けたら、とりあえずシャクレは直るのだろうか。 結局、無料体験で息子はとても気に入ってしまい、「僕、ここに毎週来るよ!来週から来たい!」とのことで、通うことになりました。 
 と言っても、まあ週に1回、1つの単語を覚えてくる程度です。
 まあ楽しかったら良いよ。