男女の違いについては、心理学でもよく言われていて、脳の働きだとか、働かせる場所だとか、根本的に違う傾向にあると証明されている。そういった類の本も何冊も読んでいて、とても興味深いし、乳児の頃からの脳、視覚、聴覚の働きの違いなどは、心理学のカテゴリーにも載せた通りだ。
 私自身は、自分で、少し男っぽいところもあると思っていたのだが、実際の心理テストは(あまりに簡単なものであてにならないのだが)、女の成分が意外と強くて、結果を見た時、自分で「オエ〜」となった(笑)。だけど、それは結婚して間もない頃でしたね。結婚してどんどん月日が流れていくにつれ、夫の男成分を目にすることが多く、自分がいかに、女っぽい考えをしているかがよくわかるようになっていった。
 しかし、そんな中で、夫とお笑いの話をする時は、自分の中の少ない男成分が働いているのがわかる。もちろん好みのお笑いの男性はと聞かれると、「お笑い」「芸」の側面からとは違った、ただの「男性の好み」という思考が働くので、「好きなのは、さまぁ〜ずの三村や中川家のお兄ちゃん」とかなってしまい、夫を混乱させるのだが、お笑いとして面白くて好きなのは、例えばブラックマヨネーズの漫才だったり、モンスターエンジンのおふざけだったり、ジャルジャルのしつこさだったり、ロッチのコントだったり、爆笑問題のお喋りだったり、ウッチャンのコント職人としての才能だったり、ナベアツの才能と努力だったり、さんまの凄みだったり、まあ色々キリがないんだけど、ザッと思いつく限りそんな感じで、いやいや、今回は全然こんな話をしたいんじゃなくて、女脳の面白さです。
 お笑いの話の時も、自分の中に多少男成分があるのを感じるわけなのですが、方向ですね。女の人の「方角」とか「方向」とか「地図」とかそういったものの無頓着さには、本当にウケるのだ。
 幼い頃の私は、ただ覚える気がないというんで、どこへ行くにも親兄弟、友達の後をついていくだけだったのだが、それでも15年ぶりにアメリカニュージャージーで、昔通ったことのある付近に来た時に、友達や知り合いに道案内できた自分に驚いた。
 ドライブもすごく好きで、特に迷いながら、見知らぬ道路を走るのが楽しい。スピード出してビュンビュン走るのは苦手です。あの、一定のエンジン音が、どうにも眠りを誘うのだ。アホみたいなのだが、まだその機能は原始的というか、赤ん坊と変わらないみたいで、ムーっていうエンジン音と聞くと、鼓膜が腫れた感じになってきて、あっという間に眠れてしまうのだ。なので、高速道路は長く運転できない。せいぜい1〜2時間だ。細い入り組んだ道を、方角考えながら走るのが好きだ。こっち方面へ行くと大丈夫と、言いながら、迷い迷い運転するのは、楽しい。以前住んでいた実家は、宝塚と言って、割合入り組んだ住宅街も多かったのでドライブを楽しんだものだ。
 本当に迷ったら、地図を開く。だいたいそれでわかる。地図の見方も、最初はよくわからなかったのだが、夫に教えてもらって、コツをつかんだ。それでもわからなければ人に聞けば良い。「人に聞けば良い」という発想がそもそも女の成分らしいけどね。ちなみに、私の父は平気で人に聞きます(笑)。そういうところが、女っぽいと、母に笑われる所以で、でも父はそれ以外は、男の成分が強いと、心理学的には分析できるのだ。