実は、我が息子、プーさんのキャラクターに出てくる「ピグレット」が大好き。それも、ピグレットのキャラクター自体より自分の持っている縫いぐるみ限定。ピグレットは、全身ピンクのコブタちゃんなのだが、鼻は小さく、耳が長くてウサギみたい。今はその大ブーム、少し落ち着いているけど、一時、眠るときは絶対一緒!枕元どころか、布団の中に一緒に入っていたこともある。
 ピグレットとの出会いは、息子が2歳半の頃、私の実家近くの某おもちゃ店にて。ピグレットのハンドパペットを見つけるとそれを手に取って離さなくなった。あまり物欲のない頃だったが、珍しく執着したので私の母が買ってくれた。
 多分本人にも何故かはわからないんでしょうけどね、何だか好きみたい。外出の際にも時々、旅行の時には9割方、ピグレットを選んで連れて行く。
 まだ2歳の頃から、ピグレットにタオルをかけて寝かしつけることもあった。時には男の子らしく、乱暴に扱ったり、「戦いごっこ」だとか言ってぬいぐるみ同士戦わせたりする。しかし大抵は「ピグ」と呼んで可愛がる。最近では、少し恥ずかしい気持ちが芽生えるのか、「自分がピグを連れて行きたいのではなく、ピグが寂しがるから旅行に連れて行ってあげる」のだそうだ。ピグを握り締めながら寝たり、腕枕して寝たりしていることもある。
 で、ちょっと前の話だ。
 寝付かせる時に、オバケさんの話をしたら、一時目をつぶってくれたことがあったということを書いたことがあるが、もちろん一時的なもので、すぐに面白がるようになってしまい、幸か不幸か効果がなかった。ところがある日、ちょっとピグを使って声色を変え、「ミツ君、遊んでよ、遊んで!」と寝る前に言ってみた。すると「えー駄目だよ、寝る前は遊ばないの。」と、私がいつも言っていることを得意顔で言っている。「何で遊んじゃ駄目なの?」と聞いてみると「寝る前だから静かにしとかないとオバケさん来るよ。」とまで言う。「え〜オバケさん怖いよ、怖い怖い。」と、フザけてピグになりきっていると「大丈夫だよ、目をつぶるの……母さん、ピグはオバケさんに連れて行かれちゃう?」と聞くので、「えっ……ぬいぐるみだから大丈夫だよ(ぬいぐるみは目をつぶることができないので、そう言うしか思いつかなかった。貧弱な発想の私なのダ)。」と言ってみた。すると「ピグは、ぬいぐるみだから大丈夫なんだって。」と言って聞かせている。なので、「じゃあミツ君は?連れて行かれないの?」とまたピグの声色で聞いてみると、「目をつぶっていると大丈夫。」とつきあいよく目をつぶってくれた。そう、なかなか目をつぶってくれない息子が!
 ぬふ。思うつぼだ。しかも可愛いでやんの。心の中でウッシッシと笑っていたが、これも数分で終わって喋り始めてしまった。
 ま、別に効果は期待してなかったけどね、そんなにピグのことが可愛いんだ……と思った出来事でしたー。