前回、息子を寝つかせる時に、おばけの話をすることがあると書いたが、息子は「怖い」とか言いながら、意外とおばけの話を楽しんでいる様子。
 寝付かせるはずが、結局興味津々で色々聞いてくるようになってしまい、効果はない。ひたすら1時間位、横で寝るのを待つこともある。
 で、この前の会話だ。
 元ネタ(?)になっている『ねないこだれだ』(せな けいこ さく・え 福音館書店)の最後の方に「おばけの世界に飛んでいけ」というものがある。その部分を取り上げて、息子が聞いてきたのだ。
 「おばけの世界へ飛んでいくとどうなるの?」
 またおばけさんの話か……と思ったが、必要以上に怖がらせてもいけない、でもおばけって怖いもんだし、と迷った私は、何だかあいまいな返事ばかりになってしまった。
 その時は「なかなか戻ってこれないかもしれないよ。」と言ったが
 「ミツ君が戻ってこれなかったら母さんはどうするの?」
 と息子は聞いてきた。ナヌ?!私の心配をしてくれるのかい?
 「毎日、ミツを探して、毎日泣いて暮らすよ。」
 「母さんいないなんて、ミツ君寂しい。」
 ここで、息子は一瞬泣き声になったのだが、すぐにまた違うことを考え始めたようで、話が別の方に行って、何やら色々質問してきた。しかし、不覚にも、私の方が涙を出してしまった。
 そんなの母さんが寂しいよ。本当に息子が突然いなくなったら、毎日探して毎日泣いているんだろうな。そんなこと起こらないでほしいし、まあそう簡単に起こることでもないんだけど、やたらに寂しく悲しくなってしまった。
 そして何より、息子は大きくなったら、独り立ちをするよなあ。そして、そうなったところで、息子の方は寂しがったりしないだろうことを考えて、またまた涙。
 はぁ〜。子供の成長なんて、本当にアッという間だなあ。
 これから色々色々色々あるんだろうけど、そのせいで山ほど山ほど子供に関する悩みを抱えるんだろうけど、でも「あ〜しんどい!」と思っていた赤ちゃん時代が、いかに早く過ぎるか、毎日のように実感している。
 赤ちゃん時代って、本当に特別なんだねぇ。体力使うし、ちょっとした言動で感情を動かされて、一喜一憂に忙しい。親は振り回されてクタクタになる。一人目だと初めての作業も多い。一挙手一投足に気持ちが取られ、心配になったりする。今後、この子がどうなっていくのかという心配もある。ま、それはずっとついてまわるんだろうけど。
 だからこそ、その心配を少しでも軽くできるよう、周りのお母さんたちの気持ちの負担を軽くできるよう、話を聞いてあげたいナー。本当にねぇ、体が大変なのは今だけだから。甘えてこられるのも今だけだから。まとわりつかれてうっとうしいなあ!と思っていた時期は、あっという間に過ぎていくからねぇ〜。