ちょっと前のことになるが、息子と幼稚園からの遠足に出かけた。
 年少の頃は、遠足前夜に風邪をひいてしまい、遠足に行けなくなった。秋の遠足には行けたが、子供だけでの遠足。
 以前にも書いたことがあるが、私は自分が幼稚園の年の頃に、アメリカに住んでいたので、日本の幼稚園をまったく体験したことがなく、興味津々だ。そのため、親子遠足ってどんなのだろう?!とワクワクしていた。アメリカの幼稚園にも、そういったものはもちろんあった。が、おそらくアメリカのそれとはまた違うのでは?と思ってね。親子遠足って、親子でお弁当食べるのかー。バスに乗るの楽しみだな。周りの親子とお喋りしたりするのかな。どんなお母さんや子供が来ているのかな。などと、とても楽しみにしていたので、年少の時に、息子が風邪をひいたとわかって、大いに落胆した。
 しかし、年中になった今年は、鼻水がズルズルいったり、あまりよく眠れなかったりしながらも、何とか参加できることになった。わーい!
 意外と皆でシンとお弁当食べちゃって、新たにコミュニケートする人がいるわけでもなく、子供同士騒いでいるのをただ見守っていた。それでも私は楽しかったけどね!
 で、私が印象に残ったのは道中。
 行きのバスで、先生が退屈しないようにと、指遊びをしてくれたり、歌を皆で覚えたね〜と歌ってくれたりしてくれる。しかし、我が息子は大型バスに乗れることが嬉しくて仕方ない様子で、窓にへばりついて外を見ている。気に入っている「お弁当箱の歌」だけ何となく参加したかと思うと、またすぐ窓の外だ。そして、ここの地域にある唯一のショッピングモールの前を通ると、先生が「ここのアピ○に行ったことある人〜」と聞いた。息子がいきなり大きな声で「ハ〜イ!」と手を挙げて前を向いた。……一瞬ね。そしてまた窓にへばりつく。その後も、時々思い出したように、先生の問いかけに対して「は〜い」と適当に返事しながら、さらにその半分位の割合で手をふら〜と挙げている。
 いやあ、面白かった。園でもこんなんかねぇ。何かてきと〜にやって、すごい確信のある時だけ急に張り切って参加して、あとはまた上の空。あー息子はこのタイプね。どうやら私の幼い頃とそっくりらしい。
 注意ねぇ、……しなかったよ。まあ良いよね。窓の外がすごく新鮮で楽しかったんだから。指遊びはまたできるよ。今見る景色が楽しいよね。