子供の流行語というのは、めまぐるしく変わる。
 自分の子供時代もそうだったが、すぐに新しい言葉に飛びつき、使いたがる。そしてついこの前まで使っていた言葉は「古い」ことになってしまう。特にお笑いのギャグ。
 息子は、まださほど喋れない時から、私たち夫婦のせいで、ギャグを言っていた。最初に覚えたのは、本当に古い「ドゥーン!」。何度もやっては息子も何だかわらかないけど笑っていた。その後「ゲッツ!」を覚え、しばらくすると「フォー!」。他にきっと知っている人も少ないであろう「カッチカチやで〜!」とか。これも私たち夫婦のせいですな。さらに記憶に新しい、ザ・たっちの「ちょっと!ちょっとちょっと!」。これは幼稚園でも皆が言うから覚えたらしい。
 話がお笑いからそれるけど、昨年、DJ OZMAの曲が流行りましたよね。紅白で問題になっちゃったあのパフォーマンスの曲。私は最近の音楽事情にそれほど詳しくないんで、息子が歌っているのを聴いて、後から覚えた。幼稚園の運動会とかで曲がかかってたんですね。先生も園内でかけちゃうわけです。ま、明るくて楽しい曲ではある。でも、一番よく聴かれるサビの部分(?)。後から歌詞を知って、「えっそんなこと言ってたんだ……。」と‘母親として’多少ショックを受けたが(本当は「別にどうということもない」と思ってるけどサ〜。曲だしね。)、息子はそこを、聞こえた通りに歌っていた。お得意の「自分で作った言葉」で。「ねずみパースベ!ねずみパースベ!ねずみパースベ、パースベ、パースベ!」って。……「パースベ」ってなんだよ……。
 そして、比較的最近は「欧米か!」「南米か!」ですね。幼稚園で流行っているらしい。タカアンドトシすごいなあ、みんな言ってたよ〜。二人が北海道の人であることや、雰囲気から結構好感を持ってはいるが、「欧米か!」とツッコミを入れる機会なんかないから、息子が言うと、「意味もわからずにまた言っちゃって。」くらいに思っていた。
 しかしですね!この前こんなことがありました。
 某カフェにて、注文を終え、レジの少し横で商品を待っていた時のこと。次に並んだ女性が、ドリンクを頼んだ。そして一連のやり取りを終え、「他にご注文は……。」と店員が聞いたその時。何とその女性、「チェリーパイを一つ。」と言ったのだ!そう、思わず「欧米か!」と、私は頭の中で、思いっきりツッコミを入れてしまった。夏にケーキを食べるのが苦手な私は、そもそもケーキなど目に入らない。そこのカフェに「チェリーパイ」という選択肢があったことも知らなかった。そりゃそう書いてあって、食べたいと思ったら、その商品名を読み上げるしかないものね。食べたかったんだよね。
 でもチェリーパイだよ?アメリカに住んでたけど、そんなにチェリーパイ食べる機会もなければ、食べてる人も見たことないよ。
なのに、チェリーパイって聞いただけで「欧米か!」とツッコミ入れたくなった私。普段は言っていないのに。
 いやあ、タカアンドトシ、すごいなあ。チェリーパイ=「欧米か!」すごいすごい。 
 ちなみに息子、今はムーディ勝山がブームになり始め、好き勝手に作詞してます。