さて、育児を始めて、次に気になった症状は、寝不足と育児ストレス。わが子は、夜泣きがひどかった。3ヶ月の頃に夜泣きが始まり、2歳半まで続いた。全盛期(?)には、10分〜2時間おきに泣き、ひどいと3時間位泣き続けていた。夫に代わってもらうこともあったが、何度自分も泣きながら子供を抱っこしていただろう。
 元々丈夫ではない私には、睡眠不足が大敵だ。さらに、子供が風邪をひき始めると、2回に1回位はうつってしまう。自分がフラフラなのに、夜泣きされ、ひどい時には下痢や嘔吐の始末をしなければならない。
 そしてそうやって強いストレスが重なると、メニエール病を起こす。ああ厄介な私の体。
 このメニエールについても、もう少し詳しく書きましょう。
 これも、起こったり起こらなかったりだ。どんな時に起こるのか、自分で予測できないので、とても怖い。起こりそうとわかる時はまだ幸運だ。薬をのみ、横になって休む。しかしこれも子供が赤ん坊のうちは、そういった休憩すらままならず、夫が出張に出るのが怖くて仕方がなかった。起こるのが予測できない時は、朝目覚めたらグルグル……なのだ。そうなると一日が台無し。夫にも迷惑をかける。子供が一人で遊んでくれると良いが、息子は違う。とにかく構って。遊んで。なのだ。でも何もできない。座ることさえできないのだから、ただ横になっているだけ。夫がいたら何とか子供の気を紛らわせたり、ご飯作ったり、を代わりにしてくれるけど、子供と二人きりの時になると、さあ大変。構ってくれと泣き叫ぶ声さえ、頭にガンガン響いてくる。抱っこももちろんできない。
 なので、そうなる前に、どこかへ預ける所が必要だった。
 夫の仕事が、どうしても融通きかないと、元気な息子を預け、私は休むという日が必要だった。メニエールが起こってからでは、預けに出ることすらできない。だから、まだまだ元気な時に、コンスタントに休息を取らなければいけない。「いけない」ことはなかったのかもしれないが、休めなくて、身体的にも精神的にも疲れがたまってくることは、メニエールを起こす引き金となるので恐怖だった。
 今住んでいる土地に引っ越してきた時は、そういった預け先がなくて、途方に暮れた。
 保育園が見つかっても、「定期的な一時保育も受け付けます」なんて言っていたのに、いざ預けると、嫌味を重ねられた。働いていないのに、のうのうと預けちゃって。といった感じで、預けた後、帰宅後に悔しくて何度も泣いた。
 怒りの頂点に達した私は、そこの保育園に近づくことをやめた。幼稚園で預かれることを知り、そんな所で預けて良いのだろうかという不安を抱えながら、その幼稚園を訪ねることとなった。
 そこが、今息子の行っている幼稚園だ。
 大人数ながらきめ細やかである。何より、事務の方が私の話を熱心に聞いてくれ、保育者も、子供はお母さんの心身が健康であってのものだという考えでいてくれることが救いだった。そして時には大泣きする息子をも、心から可愛がってくれたのだ。さっさとそこに預けるんだった。