トム・ハンクスって面白いな〜と映画に熱中していた十何年か程前の当時、日本で、お笑いブームは下火だった。
 その後、アメリカへ行って少し住むことになったので、アメリカでのシチュエーション・コメディや、「サタデーナイトライブ」というコント番組を観て、楽しんでいた。度々日本に戻っていたので、その間は、『ボキャブラ天国』という番組を見て、‘お笑い観たい欲’をひっそりと満たしていた。ダウンタウンも面白かったが、あまりそのコントの面白さが当時の私にはわからないでいた。
 ところが、十年程前、日本に完全に帰国すると、ウッチャンナンチャンが盛り上がっていて、少しずつお笑いブームが戻ってきつつあった。
 喜ばしいことだ。いやなことがあっても、笑っていたら何だかどうでも良くなってくる。
 その後、はっきりとしたお笑いブームが戻ってきた。
 番組の数が多くなればなるほど、質が落ちることもある。観なくても良いお笑い番組も当然増えてしまう。その辺りの選別は、まったくの個人の好みなのだが、夫と共通しているので、録画してもらえて便利だ。子供の寝かしつけ時間などあって、放映されているその時間に観ることはできないのだが、寝付いてから、録りだめしてある番組を次から次へと観ていくのは、とても楽しい。「この人うまいよね〜」「面白いね〜」「楽しいね〜」などと言いながら、またまたお笑い芸人さんたち個人個人の人気の秘密などについて話してみたりする。それは、以前も書いたように、人の性格や人を見る時の大事な点、見られる人の意識などにまで話が及ぶ。もちろん、ひたすらお腹を抱えて笑っている時もある。
 そのお笑いブームも、また少し落ち着きつつあるけど、生き残る人たちを細々と見ながら、ずっとお笑い好きは続くだろう。