さて、先日のA君の話の続き。
 あんな時、皆さんならどう対処しますか?別にこうでなければならないという、きっちり正確な答えはありません。
 そして私は素人なので、自信を持ってこういう対処をしなさい、とは言えない。
 今まで読んできた本を合わせて、私なりの「これが心理学上、一般的で模範的な応対ではないかな」という考えを書いていきたい。
 まずは、泣いていることにいっぱいつきあう。少し落ち着いてきたらスキを見て「どうしてキミは、そんなに泣きたい気持ちなんだろう?」というのを、いつもの親子間の会話の仕方で聞いてみては?その時の子供の答えを聞く。その子供それぞれのハズ。ここですでに万人に通用する正確な答えはないわけですね。
 例えその答えが大人の理屈では変だとしても、「そうか○△ちゃんは、そういう風に思ったんだね〜。そうだったのか〜。」とひたすらその子の気持ちを受け入れる。さらに、お母さんの素直な感想を付け加える。「○△ちゃんは、優しいね〜。」とか「ヘェ、お母さんはこう思ったよ。」と。その辺はまたそのお母さんそれぞれの反応なわけで、さらにそこでも答えは枝分かれしていく。
 子供は泣き続けるかもしれないけれど、その気持ちを親が受け入れてくれたことで、随分落ち着いてくるはず。あとは自分でその気持ちを乗り越えてくれるのを待つだけ。
 この順序は、心のメカニズム。これで少しでも安心が得られるということに関しては、皆共通する。ただ子供の答えもお母さんの反応も千差万別。
 結局A君は、連日その話をしては泣き、理由をしっかり聞いてみると「セミくんもA君も、大人になってからもウチに帰る」と言ってほしかったらしい。そこでそう言ってやることにした、ということだった。 
 ウンウン、それで良いんじゃないかな。セミさんだって、時々うちに戻って食事でもしていくかもしれないよね。