そんな私が、結婚した人は、私以上にお笑い好き。
 そうか、この人、お笑いが好きだったんだ!と知ったのは、実は結婚してからだ。
 アメリカに住み、出会って1年程で結婚してしまい、お笑いの話をする機会があまりなかったのだ。二人にとって一番大きな共通の話題は、音楽のことであり、あとは性格の面でお互いを知ることが全てだった。
 しかし、結婚してから、お笑いが好きとわかったのは、やはりテレビの好みを通じてだった。様々なシチュエーションコメディや、「サタデーナイトライブ」という番組を好んで観ることで、段々お互いの笑いの好みがわかっていき、帰国後は日本のお笑いに話題が及んだ。
 お笑いを通じて、夫と、テレビから見て取れる様々な人の性格について話す。それによって、人を見る時の重要なポイントがお互いにわかる。簡単に言ってしまえば「価値観」てやつですね。この人どうして面白いんだろう?何で人気があるんだろう?何で人気出ないんだろう。人の魅力って何だろう?……それによって、世間の見方を考え、社会を考える。ホントですよ〜。本人たち、大真面目なんだから。又、お互いの、人に対する個人的な考えまで、話が広がることも多い。お笑いだけのつもりが、なかなか濃い話してます。
 笑いのポイントが合うというのは、一緒にテレビを見ていても面白いし、日常会話を交わしていても楽しい。ここは笑う所ですよ、というのがお互いわかる。そしてテレビのギャグを要所要所に使って、様々な話を笑いに変えることができる。それだけでもちょっとした毎日が、ほんの少し楽しくなることもあるんですよ。
 いや、ケンカは普通に度々するけどね。もちろん、お互い「プン!」てすることやイライラすることが、多分どこにでもいる普通の夫婦程度にはあるでしょう。真面目な話をしなければいけない時は、テレビは消すなり、音を消すなりするしね。
 でも、お互いお笑いが好きということで、随分救われているのだよ。これもホントですってば。