泣かせても良いんですって言われてもねぇ。「それがわかっていても、やっぱりイライラしてくるもん!」ですよねぇ〜。
そんな時はいったん子供から離れて、また落ち着いたら子供のそばにいてやれば良い。―というのが、カウンセラーたちのアドバイスである。いやな気分でいながら横にいても、お互いさらに苦しくなるばかりだ。
 「泣く子供につきあう」のは、子育て上、相当な覚悟と忍耐が必要になる。
 そして、その後の長い目で見た子育てを考えると、通るべき道は通っておいた方が、後でたまった物が爆発するよりも良い。泣くことがその子供の性格を決めるものではない。
 人は、きちんとした依存なくしては、本物の自立を手に入れることはできないと言う。
 泣くことくらい……と思えるようになったら、こちらのもの。イライラしてきたら、時には子供の泣き顔をじっくり見てやって下さい。その時こそが親バカを存分に発揮する時。「アラーン。泣き顔も可愛いわ。」って思っちゃうものですよね。アレ?私だけ??
 充分甘えてよく泣いた子は気持ちの切り換えも早くなる。そのうち親からしっかり自立していくようになる。外の社会で、そんなに泣くものではないということは、自然にわかっていくはず。どうぞウチでは泣くことを許してやって下さい。そして、泣いている我が息子を見かけたら、皆さん「あーまた泣いてるなあ」と笑ってやって下さい。


 *注意して覚えておきたいのが以下。
 泣かせてしまっても大丈夫というのは、子供に対して決してわがままを聞くことではない。我慢は我慢。ここは通せないと思ったら親の言い分をわかってもらう。子供が親を支配して、心の中から嬉しく思うはずがない。ボスであるべきは親なのだ。それをきちんと心に留めておかなければならない。その上で、その時の子供の気持ちを汲み取って共感してやる。「ごめんね、ここはダメなんだよ、残念だよね、悔しいよね。」それでも子供は怒って泣いているかもしれない。しかし、そう言ってくれた親の言葉は決して無駄にはならない。親が自分の気持ちをわかってくれようとしてくれていること。それを言葉で表現してもらうこと。
 しかし子育てとは、なんと当たり前で、なんと迷ってしまう瞬間の多いことか。