ボケとツッコミで言ったら息子はボケだ。ボケるのが、単純に好きなようだ。

 例えば、わざとズボンの上にパンツをはいてみて笑いながらトイレから出てくる。
 例えば、パンツが裏表になってしまって、履き方がわからなくなるとパンツを頭にかぶって、やっぱり笑いながらトイレから出てくる。
 物ボケも相当なものだ。物ボケの番組など見たことないだろうに、いつの間に仕込まれたのだろう。ダンナか?!かなりの強引な物ボケに、私はいつも大ウケだ。
 ツッコミ待ちのこともある。まだちょっと程度が低いですが、「寒いね〜」を「パムイね〜」と言っていたことがある。
 それがわざとなのか、まだ言葉が未発達でよくわからない微妙な年頃だったので聞き流していると、「パムイなんてないでしょ!寒いでしょ!パムイじゃ変だよって言ってよ!!」と、泣いて怒られたことがある。

 一応きちんと書いておきたいことですが、私の通っていた大学は関西です。結構なお嬢様学校なんですが、女の子でもツッコミができないと気が利かない子と思われるので、会話上、ボケられると皆ちゃんとツッコミ入れます。とっさにツッコミ入れないと、男の子たちに怒られます。
 私みたいなボンヤリさんは、ツッコミが思い浮かばないこともある。そんな時はアナタがボケたの気づいてますよとちゃーんと笑い、それによって意思表示しなくてはいけないのダ。

 他の地方に住んだ時に、ボケられて一生懸命ツッコミ入れてたのにそのままボケ倒された時にはどうしようかと思った。
 さらに、周りの女性たちがツッコミ入れないのをなんと怠慢な!女だからってツッコミ入れないことを許されるのか?!と本気で思った。
 せめてこの場のために笑いましょうよ、と。

 しかし。
 息子がこんなにボケるのが好きだとは。
 こだまひびきの雰囲気で「それはないやろ〜。おもろいこと言うやないか〜。」なんか言うともう大喜び。

 今日も片方の靴下を履いた上にまたもう片方の靴下を履こうとしているので、間違ってるよ、と指摘しようとしたら「違うよね〜」と笑っている。
 そうか、ツッコミ待ちだったのか。
 母さんまだまだ修行が足りないよ……。