冬が近づいてくると、スズメ以外の小さな野鳥をあちこちに見ることができる。
 しかし、ここでよく書いているのは、だいたい夫の職場周辺とか樹々がかなり多い場所で、散歩している時のことだ。
 今年の冬の入り口となる時期。なんと。庭で!!庭でたくさんの種類の野鳥を見ることができたのだ。庭と言っても、微妙に「我が家の庭の中」ではないんだけど。それはこれから説明しよう。厳密に言えば、家の敷地内なんです。
 まずはシジュウカラ。そのしばらく前から「ツピーツピー」と澄んだ鳴き声が聞こえていたので、近くにヤマガラシジュウカラがいるなあと思っていた。シジュウカラにしては鳴き声が大きい気がしたけど、ヤマガラにしては澄んでいる鳴き声なので、シジュウカラかなあと、家から出て鳴き声が聞こえる度にキョロキョロ見回していた。その時もゴミ出しで外に出てキョロキョロし、どこから聞こえるのだろうと思ってゴミを出し、家に戻って来ていたら、家の裏側、と言っても道路から見える雨どいのところにシジュウカラがいた! スズメに混じっていた。わー!! ウチに(ウチの敷地に)シジュウカラが来ている! 感激して、夫に知らせた。
 その後、やはり家のドアを開けると、聴き慣れないけど知っている鳴き声。鳴き声のする方を見ると、一羽、駐車場と隣の家の間にある電柱の上の電線に何やらとまっている。よくスズメやカラスがとまっている場所なので、大きさの割合はだいたいわかる。鳩……ではない。首が違う。そしてまた鳴き声。あっこれはツグミだ! 気が付いたが、黒い影としか見えず、ハッキリはしない。ただ鳴き声と大きさがツグミだ。きっとそうだそうだとまた夫に報告した。その数日後。また鳴き声が。ふと見上げると10羽くらいいる! わっ! ツグミの群れ? 珍しい!! でも以前近所で、渡っているツグミの群れを見たことがあるので、この辺りは通過点なのかもしれない。でも家の目の前の電線にこんなにいるなんて! びっくりしてそばにいた息子に言ったら「ああ、ホントだ」とか言っている。そうだよね、ツグミだよね! ワクワクした。
 そして、とうとう初めて実際に見る鳥。ドアを開けかけたら、鳥の鳴き声。「ん?なんの鳴き声かな。またツグミかな」と思いながらドアを開け切ると、車の辺りから目の前をバサバサ!!と飛んで裏の家の木の中に入っていった鳥。なんと目の横に真っ黒い線がくっきり。まあ目の前を通ったんですから、かなりハッキリ見えました。えっ? あの目の黒い線はモズ?? お腹ってあんなにオレンジなの? えっ、スズメと同じくらいの大きさだと思っていたけど、あんなに大きい?? ……はいそうでした。全部調べたらまったくその通りでした。お腹はオレンジだし、スズメより大きいです。本当にびっくりした。
 そして車を出そうとしたら、車のすぐそばに見慣れないイモムシみたいのがもぞもぞしていた。きっとエサだったに違いない。モズは肉食だものね。取りに戻ってきたかな。
 何でこんなに今年は自分の家の庭で見ることができるのか。いや家の敷地内で。楽しいし楽しみだ。