『アラルエン戦記』に出てくるレンジャーは理性的で知性的だ。私はこの「理性的で知性的」な人物に弱い。冷めた人というのではない。又、人間的な部分が出る人にも弱い。だから、知性を感じられない人とか、わかった風な顔して冷めている人とか、外側だけ虚勢張っている人は、好きになれない。
 いや、私の好みのことなど、どうでも良いんです。
 2巻から4巻まで必死で読み終えた私は、流した部分もあったので、もう一度文字をゆっくり追って読み直すことにした。時間をかけて読むのもまた面白い。元々カタカナが苦手なので、二度目ゆっくり読む時は、ちゃんと名前を認識しながら、場面も。
 そして、いよいよ5巻に取り掛かった。5巻と6巻は続いているというから、また夢中になり過ぎると疲れるなあと思い、最初は細切れに読んでいた。
 しかし。やっぱりその時はやってきた。ああどうしよう、止まらない。
 昔から、少しずつ読める人ってよく我慢できるなあと感心していた。子供の頃も。息子には時間の関係で私が「もう寝なくちゃいけないよ」なんて言って止めたりしているが、内心「よく止められるなあ」とか思っている。私は本を読んでいる間は、遊ぶ時間も惜しいくらい離れられなくなるのだ。小学生の頃は本に夢中になると、もちろん遊びもせず、テレビも見ずに読み切った。当時は『赤毛のアン』がそれに当たる。中学生以降は、電車の中からずっと読み、帰宅すると宿題もせず一気に。当然、夜更かしで翌朝眠たくなってしまうことも。赤川次郎の小説がそれに当たる。それも怖くて仕方なくて。続きを考えると寝れないから、全部読み切っちゃおうと。早寝の私が読み切るまで起きてしまった。
 なるべく夜更かしはしたくない。
 のに。5巻でまたやっちゃいました。夜更かし。2〜4巻の時は、翌日が休日だったので、あまりに夜更かしが過ぎたのと、3冊がひと続きで必死になってしまったため、今回はこれでも気を付けた。翌日は平日だから早く起きないといけないし、6巻になればまたストーリーが一段落する。だから、まだマシだった。
 翌日6巻に取り組む。
 しかし。
 これがまた相当力が入っていたと思われる。首と肩が猛烈にこってしまった。
 実は最初の方に人物紹介があるので、誰が重要か、誰が胡散臭いか何となく想像がついてしまう。そんな読み方は、大勢の人にとってはつまらないだろうけど、とか言いつつ、実はこれが海外で12巻まで出ているとわかっていると、主要人物はおそらく無事だろうとかいうことも心のどこかで思っている。
 なんならストーリーが一段落する本の最後の方をパラパラ見て、皆が無事であり、物事が解決したことを知る。
 なのに、どうなることかと必死になり過ぎ、首がこる。